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「孤独のグルメ」原作者・久住昌之「お店に求めるのは“美味しい”じゃない」その真意は?
日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMの新番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。
8月8日(日)、8月15日(日)のゲストは、「孤独のグルメ」の原作者であり漫画家の久住昌之さん。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。
*ポッドキャストでもどうぞ!*
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◆食べ歩きとか別に好きじゃない
久住:食べ歩きとか別に好きじゃないんですよ。冒険するのは旅に行ったときだけですね。
チャンカワイ:どういう基準で(お店を)選んでいくんですか?
久住:のれんとか看板とかだと、そこばかり見てしまって、いいところを見逃してしまうんですよ。僕が行った勝浦のお気に入りのお店は、入り口の横に手作りっぽい感じの木の台がついていて、そこにヘルメットが乗っかってるの。
チャンカワイ:ハハハ(笑)。
久住:出前のヘルメットを乗せる台なんですよね。このお店の人は出前に行くときにスクーターを使っていると。そのヘルメットを置くための台を店の外のドアの横に作っているんですよ。なんかそれだけで、この人は信頼できるんじゃないかなって。
で、お店のなかに入ると、これを作った人のメニューの感じとか、出てきた担々麺もそういう味なんですよね。どこか人柄が出ていて。
チャンカワイ:食との向き合い方としては受け身なんですね。
久住:受け身です! まっさらですね。
チャンカワイ:なんでそんなに柔軟なんですか?
久住:なんかこだわりとか、ポイントとか、全部それらを取り払って何が出てくるかわからないっていう状態が好きなんですね。求めるのは「美味しい」じゃないんですよ。それは、“面白い作品”を書いていきたいからですね。
◆どうやって肩の力を抜けるかが大事
久住:面白い漫画を描くっていうときは、どうやって肩の力を抜けるかっていうのが大事で。超オンのときでも、いかに力を抜けるかで、今のおかしいことがどこまで拾えるのか、感じられるかにつながっていくんです。
自分には才能があるとかではないので、自分から最大限の何かを引き出すためには、うまぶるようなことをしたりとか、いろんなことを知ってるような目線で上から見たりとか、そういうものを全部取っ払って、ど素人のどうしようもない人っていうところまで(自分を)持っていかないと、自分の力が発揮できないんじゃないかって思っているんです。
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例えば、なんか歩いていたらアスファルトのキレイな道の真ん中に、キュウリが1本落ちていたんですよ。
チャンカワイ:なんで(笑)?
久住:なんかそれっておかしいじゃないですか(笑)。僕は、そういう面白さに日々気づきたいんですよね。
<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55~15:00
パーソナリティ:チャンカワイ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/