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さらにおいしく味わうための基礎知識②【サッポロビールのこだわり】

サッポロのおいしさを、あなたのもとに

サッポロビールは、ただひたすらに理想のおいしさを追求しています。また、「お酒は、人生を楽しく豊かなものにできる。」と信じ、新しい発見をお届けすることで、お客様を笑顔にする一番身近な存在であり続けたいと考えています。

そんな“サッポロ”が、おいしいをお届けするために辿ってきた「サッポロビールのこだわり」をご紹介します。

テーマ4|おいしく味わうための基礎知識(2)

今回は、意外と知らないビールの取り扱い方と、ビールの味や香り、発酵タイプなどのバリエーションについてご紹介します!これらの基礎知識により、お好みのビールを探す参考になり、バリエーション豊富なビールをよりおいしく味わうことができます。

 

▼「サッポロビールのこだわり」の過去の記事はこちら

 

意外と知らないビールの取り扱い方

「ビールは生き物」

ビールは「生き物」と言われるほどデリケートで、取り扱い方には意外と知られていないものもあります。ビールは日光にさらされると「日光臭」という不快な臭いがついてしまいます。びんに茶や緑の色がついているのは、日光から守るためなのです。温度変化も大敵で、夏の車のトランクの中など、高温の場所に長く置いたり、冷凍庫内などで急激に冷やすと、ビールの泡立ちや風味を損ね、濁りの原因にもなるため避けてください。急激な温度変化は、びんや缶内の内圧を上昇させ容器が破裂する危険もありますので注意が必要です。また、ビールは炭酸が入っているため、振動をうけることによって味が変わってしまいます。落としたり、ぶつけたり、ちょっとした衝撃によっても味に影響が出てきます。おいしくビールを楽しむために、振動にも気をつけて取り扱ってください。

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(日光は大敵!)

ビールの冷やし過ぎは、泡立ちや風味を損ねることがあります。ビール中の成分が固まり、濁りの原因になることも。冷凍庫で凍らせるのは厳禁。冷蔵庫でも、長期間入れっぱなしにしたり、冷気の吹き出し口付近で急冷したりすると、品質を損ねます。日本で最も多く飲まれているピルスナービールの飲みごろの温度は、4~8℃(冷蔵庫で5~6時間)です。夏はやや低め、冬はやや高めにするといいでしょう。※早く冷やしたい時には、大きめの容器に水を張って氷を入れ、その中にびん・缶を「静かに」入れて冷やしてください。

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(冷やし過ぎもNG!)

「容器の取り扱い」

ビールは、光が当たらず、振動の影響を受けない冷暗所で保存してください。また、長期の保存は、ビールは適していませんので、お早めにご賞味ください。サッポロビールでは、環境への配慮から、缶ビールの缶に薄いアルミ缶を採用しています。耐久性には、充分配慮しておりますが、落としたり、ぶつけるといった不慮の衝撃で破損したり、穴があいてしまうこともあります。箱に入っていてもやさしくお取り扱いください。特に自転車かごに入れたり、ほかの物と一緒に入れての運搬は、できるだけお避けください。

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(振動も大敵!)

 

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おいしさのバリエーション

「色」

ビールの色は主として麦芽(一部ホップ含む)の色素に由来します。麦芽の色素は、製麦の焙燥工程における麦芽の焦がされ具合によって、カラメルモルト、チョコレートモルト、黒麦芽など様々な呼ばれ方をしています。また、ビールの色は品質を伝える指標でもあります。日本で主流のピルスナータイプ(下面発酵の淡色ビール)の場合、新鮮なビールは光沢がある黄金色です。逆に、香味も老化した品質が落ちたビールは、酸化によって赤味を帯びるようになってきます。さらには、輝り(てり)と表現される清澄度も失われはじめ、次第にぼけた色となり、全体が失光してしまいます。

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(麦芽色素に由来するビールの色)

「香り」

ビールの香りは、原料(麦芽、ホップなど)由来のもの、加熱を伴う製造工程(麦芽の焙燥、麦汁の煮沸など)での熱化学反応、酵母によるアルコール発酵の副生成物など多様であり、確認された化合物は200以上にも及ぶといわれています。香り成分については、そのビールのタイプに応じて適正な濃度範囲があり、一般的にいって、それらがビールの香りのみならず、香味の芳醇さ、重厚さ、爽快さにとって不可欠な役割を果たしています。ある特定の成分が多ければよいというわけではなく、あくまで調和が大事なのです。

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(香りの成分)

「味」

ビールの味に影響する物質として特に重要なのは、タンパク質やペプチド、あるいはより低分子のアミノ酸、核酸系の物質です。これらを総称して、含窒素化合物と呼びます。タンパク質やペプチドは、それらが単独で直接舌の上の単一味蕾(みらい)を刺激し、複雑な味のふくらみ(濃醇さ)を感じさせます。

「苦味(クミ)」

ビールに特徴的な香味の代表が苦味(くみ)です。ビールの苦味成分はイソフムロンというホップ由来のものが代表的です。これは、麦汁煮沸の工程で麦汁中にホップから溶解してくるものです。苦味は味に影響する物質である含窒素化合物とのバランスが重要とされます。つまり、味の濃醇さとの調和が重要なのです。一般的に麦芽の使用割合との関係で苦味を決定していきますが、目標とする味わいによってその割合は変化します。 例えば、淡白なビールに強い苦味をつけると苦味が浮き出てしまうので好ましくないといわれますが、目標とする味わいによっては、それが好ましい場合もあるのです。

苦味は量で表わす強さのみならず、質的な面が同様に重視されます。一般的にビールの苦味はいつまでも舌の上に残るような苦さではなく、すぐ消えるようなものが求められます。苦味が強く残るようなビールは多く飲めないことからよくないビールとされます。ビールの苦味成分のもととなるホップは、単独でビール中に溶解しているのではなく、ビール内のタンパク質などの高分子と結合して、一種のコロイドとなって存在しているため、苦味を感じる舌上の味蕾(みらい)のタンパク質と強く結合することがありません。したがって、切れのよい苦味を作り出すのです。

変わった原料を使用した世界のビール

世界には、変わった原料を使用したビールがあります。ベルギーには、ホップ使用のほかにフルーツも添加して苦味以外に複雑な味も付与した非常にユニークなビールがあります。自然発酵させたランビックにフルーツを浸漬して製造する「フルーツランビック」や、チェリーを使用した「クリーク」と呼ばれる種類のものの他に、木イチゴや桃、黒スグリ、ブドウなどが使われたものもあります。その他にも、世界には、チョコレート、ハーブ、レモンや唐辛子など様々な原料を使用したビールが存在します。最近は、日本でも飲むことが出来る店が増えています。 (日本の酒税法の分類ではビールに該当しないものもあります)

発酵タイプ

ビールの種類を決める発酵タイプにはいくつかあります。

下面発酵ビールは、発酵の終わり頃にタンクの下に沈む酵母を使用する発酵方法でできたビールです。発酵温度は10℃程度で比較的低温です。上面発酵ビールは、発酵が進むと発酵液の表面上に浮かび上がってくる酵母を使用し、12~20℃で発酵を行います。自然発酵ビール(ランビック)は、発酵時に酵母を添加せずに、醸造所内の空気中の酵母や他の微生物によりできるビールです。酵母培養技術が確立されるまでは、この製法によりビールが造られていました。現在でもベルギーのランビックビールがこの製法で造られています。

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「麦」

  • 大麦:日本のビールを含め世界の多くのビールは二条大麦を使用していますが、アメリカ等では六条大麦も使用されています。
  • 小麦:小麦麦芽を使用したビールは、白ビール、ホワイトビールとも呼ばれ、ヴァイツェンビールなどが有名です。軽い味わいになり大麦麦芽のビールとはまた違った味わいが楽しめます。
  • 燕麦:燕麦は、エジプト時代には使われていましたが、今はほとんど使われていません。
  • ライ麦:ライ麦はドイツのロゲンビールが有名で、幾分スパイシーな香りのビールが出来上がります。

 

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「焙燥」

  • 普通(ピルスナー)麦芽:通常の焙燥の度合のもので、普段、日本で多く飲まれているビールは、この麦芽を使用しています。
  • 濃色麦芽:焙燥の度合を強めたり、発芽を進行させて溶解を進めたりして色を濃くした麦芽でミュンヘン麦芽、カラメル麦芽、黒麦芽等があり、濃色ビールがつくられます。日本では、一般的に黒ビールと呼ばれているものがこれにあたります。
  • 燻製麦芽:スコッチウイスキーのように煙臭をつけた麦芽です。燻製麦芽を使用したビールではラオホビールが有名です。

まとめ

ビールは“生き物”ですので、さらにおいしく飲むためには取り扱いにも気を付けたいところですね。また、ビールと一括りにしても様々なバリエーションがあることが分かりました。選ぶ楽しさが増えますね!「サッポロビールのこだわり」はまだまだ続きます。

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