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スタイリッシュなアルミボトルで絶品ワインを楽しむ

スクリューキャップのワインは邪道だという人もいますが、ボトル全体がスクリューキャップみたいにアルミ製だったらあなたはどう思われますか。

ブルゴーニュ型をしたアルミ製ワインボトル Courtesy of CCL Container

カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの果実感たっぷりある力強い赤ワインで知られるボルドー地方は、世界で最も偉大なワイン産地とみなされています。しかし、世界で最も高価なワインをお求めなら、ロマネ・コンティの本拠地であるフランス東部のブルゴーニュ地方がマストです。一般的にブルゴーニュワインは桁違いに高いことで有名です。そこで、ちょっと意外な質問をしてみましょう。あなたは、アルミニウム製のボトルに入ったブルゴーニュワインを買いたいと思いますか?

「北米を代表する、押出加工のアルミニウム容器製造業者」を自称するCCL Containerは、つい先日、ブルゴーニュ型のアルミニウム製ワインボトルを商品ラインナップに加えたと発表しました。同社によると、750mlのワインボトルをアルミニウムで作るのは世界初の試みだということです。

ボルドー型も含め、ワインボトルは全般的にまっすぐな筒状ですが、ブルゴーニュ型は上が細く裾に向かって幅広い伝統的な(ワインラック泣かせの)「なで肩」形状です。この特徴的なボトルは、ブルゴーニュ産に限らず、どんなワインも高級そうに見せてくれます。また、缶ワインが普及したおかげで、アルミニウム容器の人気はこれまでになく高まってきています。しかし、フルボトルサイズのアルミ容器は、どんな形であれ、まだ非常に珍しいものです。これをブルゴーニュ型にした意味はどこにあるのでしょうか。

アルミ製ボトルには、伝統的なガラス製のボトルよりも多くの利点があると、CCL Containerはいいます。スクリューキャップを使ったこのボトルは、ワインをより長い期間フレッシュに保つのはもちろん、リユースも可能。スクリューキャップ部分もプラスチック不使用で、全体がアルミニウム地金でできているため、100%再生利用可能です。アルミはガラスよりも軽いので、輸送コストも下がるうえに、割れにくいといいことずくめ。さらにガラスやプラスチックよりも熱伝導率や保冷力が高いので、素早く冷えて、より長い間冷たさを保つことができるほか、ラベルだけでなくボトル全体をデザインできるので、すでにユニークなこのボトルをさらに人目を引くものにすることができます。

ラベルのみならず、ボトル全体をデザインすることもできる。 Courtesy of CCL Container

しかし、未だにコルクとスクリューキャップのどちらが優れているかで大論争が起きることを思えば、ボトル全体がスクリューキャップともいえるこのブルゴーニュ型のアルミボトルがすぐに受け入れられるかどうかは未知数です。

CCLの販売担当副社長を務めるキンバリー・カイザー氏は、このコルク・キャップ論争の中にこそビジネスチャンスがあると指摘しています。「ワイン業界は、数千年にわたって受け継がれてきた伝統に深く根付いていますが、多くのブランドやワイン愛好家はイノベーションを求めています」と彼女はいいます。「この新しいブルゴーニュ型のアルミ製ワインボトルは、品質、新鮮さ、サステナビリティ、そして他にはないブランディング機会の提供という全てにおいて、一番の強みを合わせ持っています」

もちろん、今までなかったものを作ることができるようになったからといって、ワイン生産者、中でも非常に伝統的なワイン産地であるブルゴーニュ地方のようなところでワインを作っている人たちが、すぐに飛びついてくるとは思えません。CLL Containersもリリースの中で、「ワイナリーの皆さんとパートナーシップを結ぶのを楽しみにしています」と述べるにとどめています。実際に、同社の広報担当者によると、ワインのアルミ製フルボトルの生産はまだ始まっていないといいます。

とはいえ、どんなことにも“初めての挑戦”はあるものですし、アルミ製ワインボトルを販売する最初のブランドとなれば、世間の注目を集めることは必至です。しかし、ロマネ・コンティから生産依頼が来るのはまだまだ先とみて間違いないかもしれません。

この記事はFood & Wineのマイク・ポメランツが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。

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