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変革の後に残るものが、伝統として継承される。

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日本固有の文化として継承されてきた畳。しかし、生活様式の変化や安価な輸入品の流入によって、市場に占める国産い草のシェアは2割弱に留まっています。そのような状況の中で、い草の新しい可能性を追求しているのが石橋直樹さんです。祖母、父共に地元福岡の特産品である掛川織のつくり手として活躍し、い草に関わって自身で三代目になります。

「現在、国産い草の約98%は熊本県八代で生産。細かい管理のもとで栽培されるため、目が詰まっていて強度や耐久性、美しさなどにおいて、海外のものより断然優れています」と、石橋さんは話します。八代のい草の歴史は室町時代まで遡り、水はけがよくない湿地帯だったため、当地を治めていた大名によってい草の栽培が推奨されました。その後、明治時代になると製織の技術が発達するとともに生産量が増加。戦中・戦後の混乱期を乗り越え、昭和の高度成長期に熊本県のい草は栽培面積で全国1位を記録しました。

石橋直樹。畳プロデューサー。
1971年福岡県大川市生まれ。福岡県の無形文化財である掛川織の職人を父に持ち、1993年にい草製品の会社に入社。新商品の開発を進め、グッドデザイン賞をはじめ数々の受賞作に携わる。2018年にい草製品の企画・製造を手掛ける会社「インスタイル」を設立。

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