全米第2位の売り上げを誇る「Truly」が、自社経営のタップルームを備えるアメリカ最大のハードセルツァーブランドになります。

アルコール入り炭酸飲料「ハードセルツァー」の世界的ブームは、醸造酒業界に歴史的な変化を引き起こしました。その衝撃は、アメリカにおける缶・ペットボトル飲料の消費量が、2021年末までにワインの消費量を上回るという予測からも想像できるでしょう。この急成長は少し落ち着きそうな兆しもありますが、人気上昇の追い風をなんとか維持しようと、アメリカ有数のハードセルツァーブランド「Truly」は、2022年8月に、Trulyブランド初となるタップルームをオープンするという計画を発表しました。

ロサンゼルスのダウンタウンにオープンする「Truly LA」は、広さ約225坪の敷地に屋内・屋外合わせて350の客席を備える予定です。自社タップルームを運営している小さなセルツァーブランドはありますが、全国展開している主要ブランドのなかでは、Truly LAが史上初めてのタップルームになると、Truly広報担当者はいいます。少なくとも全米ナンバー1ブランドの「White Claw」はタップルームを運営していないので、売上第2位を誇るTrulyがタップルームをもつ最大のセルツァーブランドとなることは間違いありません。

「Trulyのファンは、探求の精神にあふれ、新しい発見を常に求めています。私たちは、その二つをみなさんの予想を超えた方法で提供していきたいと思います」と説明するのは、Truly のみならず「Samuel Adams」 「Angry Orchard」など、数々の大手飲料ブランドを所有する「Boston Beer Company」でCMOを務めるレシャ・リシー氏。「誰もやったことがないことに挑戦しようと検討を重ねた結果、Truly LAのアイデアが生まれました。私たちのブランドにとって、ファンの心を一つにして、真の絆を育てていくことが一番大切だと考えています。この想いを形にしたのがTruly LAなのです」

Truly LAに用意される12個のタップからは、バラエティに富んだセルツァーがグラスに注がれることになります。レモネード、アイスティー、パンチといった“クラシック”のみならず、タップルーム限定の新フレーバーがデビューする予定です。さらに、“世界の食文化にインスパイアされた”という軽食メニューや、タップルーム限定アイテムを含むTrulyグッズも販売されるそうです。

また、ライブエンターテイメント企業「Live Nation」とのパートナーシップを活用して、ロサンゼルス出身の“新進気鋭のミュージシャン、コメディアン、アーティスト”のライブショーはもちろん、より大規模なイベントの開催も検討されています。コンサートシリーズ「Truly Inspired」やコメディーショーなどは、家庭でも楽しめるようライブストリーム配信されるということです。

Truly LAは、ロサンゼルスのアーツ・ディストリクト内にあるアラメダ・ストリート213番地に建設される予定です。その隣にある「The Angel City Brewery」も、2021年からThe Boston Beer Companyの所有となっています。

この記事はFood & Wineのマイク・ポメランツが執筆し、 Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。