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「ポケモンGO Fest 2020」がバーチャル開催に!

ゲームコミュニティを一致団結することを企業としてのミッションに掲げるナイアンティック社。アメリカ社会が分断の危機に直面する現代において、「ポケモンGO  Fest 2020」がこれまで以上に大きな意味をもつようになると考えていますが、今年はバーチャルで開催することが決定されました。

その理由の一つは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため大規模なイベントが開催できず、ポケモン GO自体の楽しみ方を現状に適応させる必要があるため。そしてもう一つは、黒人に対する人種差別の撤廃を訴える「ブラック・ライブズ・マター」運動の影響に対応するためですが、どちらにしろポケモンGO Fest 2020をバーチャル化するとの決定は、ナイアンティックがコロナ後の新しい社会に対応するため、同社の事業全体を再構築しようと試みていることの象徴といえるでしょう。

ポケモンGO Festの本来の目的は、ユーザーが屋外でウォーキング運動することを促すことですが、今年は数千人にものぼる参加ユーザーを一ヶ所に集結させるのではなく、2020年7月25~26日の午前10時~午後8時(現地時間)の間、世界中のどこにいても参加できるバーチャルイベントとすることで、ポケモンGO Festの精神を再燃させることを目指しています。

ナイアンティックCEOのジョン・ハンケ氏は、新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンでステイホームを余儀なくされているユーザーをサポートしたいと述べています。しかし、多くの国で大規模な集会が禁止されている中では容易なことではありません。

ハンケ氏は「これまでと変わらず皆様に安全なアドベンチャーをお届けし、ゲームを楽しんで欲しい」と話しています。「今年の課題は、世界中どこにいても体験できるバーチャルイベントを企画することのみならず、ポケモンGOの面白さ、なかでも同一のコミュニティに所属している実感を可能な限り高めることにあります」。

ブラック・ライブズ・マター運動

さらにハンケ氏は、全社を挙げてブラック・ライブズ・マター運動を支援してより平等な社会を創造し、ユーザーが住む地域社会に良い変化をもたらす一助になりたいとも語っています。

「弊社は、人々を結びつけ、真の意味でのコミュニティを構築することを使命としてきました」とハンケ氏。「真のコミュニティとは多様性をもったものです。私たちのイベントに参加したことがあるユーザーなら、ゲームが共通の価値基準となり、性別や社会的、経済的な壁を越えてさまざまな人種の人々が団結するシーンを目の当たりにしたことがあると思います。そこには美しい虹が生まれているのです。今、私たちの国アメリカはいつ崩壊が始まってもおかしくない状態です。私たちのゲームのように、人々を結びつける力がこれまでになく必要とされていると確信しています」。

上:ナイアンティックCEO&創業者のジョン・ハンケ氏

クレジット:ナイアンティック提供

「今私たちは、世界中で何十億人もの人々の自由が制限され、抑圧的な人種差別を強いる状況に反対する前代未聞の大きなムーブメントを目の当たりにしています。この難題に加え、新型コロナウイルスとの戦いによる肉体的・精神的疲労も蓄積しています。ユーザーと彼らが暮らす地域社会にポジティブな変化を起こす力になりたいという思いから弊社は設立されましたが、現在私たちの社会が直面している課題を解決するには、さらなる試みが不可欠です。社会をより平等でより良いものにし、崩壊した経済を再建するには、官民双方のリーダーシップが必要なことはもちろん、これらの実現に向けた長期的なコミットメントと多大な努力が間違いなく必要になります」と、さらにハンケ氏は続けます。

ナイアンティックは 、ポケモンGo Fest 2020の売上から500万ドル(約5億3000万円)をAR(拡張現実)を専門とする黒人クリエイターの活動および彼らの地元コミュニティの再建に尽力する非営利団体を支援するプロジェクトに寄付することを発表しています。

「弊社が打ち出せる最も大きなインパクトは、事業の規模を最大限活用して黒人クリエイターが活躍できる機会を増やすことです」とハンケ氏はいいます。「そこで私たちは、黒人コミュニティの生活や体験を適切に世の中に伝えるキャラクターやストーリー、考え方に光を当てるため、寄付金の半分を弊社のプラットフォームを活用した黒人クリエイターによるプロジェクトに、残りの半分を地域社会を支援するアメリカの非営利団体に寄付することとしました」。

ポケモンGoがもたらした素晴らしい記録

上:ポケモンGO Fest 2020の公式Tシャツ

クレジット:ナイアンティック提供

ナイアンティックによると、ポケモンGOの全ユーザーがこれまでに屋外で移動した累計の歩行距離は173億マイル(約280億キロ)以上、訪れた場所は2900億ヶ所以上にもおよぶといいます。

また同社が過去に行ったリアルなポケモンGOのイベントは、世界各地で開催されておりこちらも累計で270万人のユーザーが足を運びました。ユーザー同士が物理的に近くにいなくてもデュエルができる「ポケモンGOバトルリーグ」では、1月の開始以来ユーザー(=トレーナー)同士の対戦が10億回も行われています。

さらに、リモートレイドバトル機能がリリースされてから1ヶ月の間に3000万回以上のバトルが行われ、その内の7割以上にはユーザーがリアルに参加しているということです。

ソーシャル機能を通じては、200億個のギフト交換が行われており、ポケモンGOのシニアプロダクトマネージャーを務めるマット・スルモン氏によると、過去3ヶ月の間にギフト交換は11%増加、また新型コロナウイルス感染拡大による外出禁止中でも楽しめるアクティビティ機能をこれまでに多数追加リリースしているということです。

ポケモンGO Fest 2020

上:ポケモンGO Fest 2020はバーチャルで開催される

クレジット:ナイアンティック提供

これまでリアルイベントとして開催されてきたポケモンGO Fest。チケットは常に即完売し、2018年と2019年にアメリカ・シカゴで行われたフェスには数千人ものユーザーが参加しました。しかし今年は、週末にかけて開催されるこのポケモンの祭典に参加するチケットをアプリ内から15ドル(約1,600円。税・手数料別)で購入できるとナイアンティックのマーケティングディレクター、マイケル・ステランカ氏はいいます。

またフェス期間中はアプリだけでなく、ソーシャルチャンネルやニュース・ハブでも新しいストーリーや冒険イベントが続々と登場、さらに1時間ごとにローテーションする5つの出現エリアをフィーチャーした新たなゲームも今回は加わり、この週末だけで合計75種類以上の新しいポケモンに出会えるといいます。

「新型コロナ後の経済復興に対してナイアンティックができることはほんのわずかですが、物事をポジティブな方向に進めるためにできるだけのことをしていきたいと思います」とハンケ氏はいいます。

ナイアンティック・ソーシャル

上:プレイヤー同士をつなげる新しいツール「ナイアンティック・ソーシャル」

クレジット:ナイアンティック提供

物理的に離れているユーザー同士のネットワーク作りをサポートするため、ナイアンティックはポケモンGO上で「ナイアンティック・ソーシャル」という新機能を展開しています。これによって、オンラインでプレイ中の友人の様子をチェックしたり、プレイ中に歩いた距離も一目で分かるようになります。

また、ポケモンGO Festでは、バーチャルチームラウンジも開設されます。ラウンジではプレイヤー同士が交流するのはもちろん、アクティビティに参加したり数々の抽選に応募できるだけでなく、世界中のプレイヤーの様子を垣間見たり、ナイアンティックの開発者とチャットをしたり、イベントの最新情報を入手したりと、ユーザーにとってはどれも貴重なバラエティ豊かなコンテンツが揃っているのです。

「リアルイベントで設けるチームラウンジのデジタル版ですが、この新たなデジタル・ハブがもつ可能性にとてもワクワクしています」とハンケ氏はいいます。

ポケモンGO Fest 2020のさらなる新要素は、無料のペーパークラフトキットです。本番のアクティビティやデコレーションを事前に印刷して、フェスの開催前から自宅でお祭り気分を盛り上げることができます。

コミュニティの再建

上:ナイアンティック・グローバル・チャレンジ・アリーナ

クレジット:ナイアンティック提供

さらにナイアンティックは、ポケモンGOのコミュニティを形成するユーザーたちが地元の中小企業を支援することができる「お店応援プログラム〜お気に入りのお店をゲームに登場させよう!〜」を開始します。これは、推薦を受けたお店の中から選ばれた1000店に1年間無料でポケモンGOにポケストップ、もしくはジムとして登場する機会を提供するというものです。

ナイアンティックのシビック・アンド・ソーシャルインパクト部門シニアマネージャーを務めるイェニー・ソルハイム氏によると、まずはアメリカ、日本、イギリス、カナダ、メキシコでお店の推薦を応募するということです。

各地で営業再開の目途が立てば、選ばれたお店はゲーム内の位置情報と店舗の位置情報を紐づけし、ユーザーに店舗付近を探検するよう呼びかけることができます。プログラムの詳細やお気に入りの地元企業の推薦方法については同プログラムのウェブサイトで確認できます。応募締め切りは7月31日となっています。

コロナ後の新しい世界でも人々が積極的に運動したくなるように、ナイアンティックは「ポケモンGO」「ハリー・ポッター:魔法同盟」「イングレス」に引き続き投資していくということです。また、ポケモンGOをさらに盛り上げていく一方で、今後数年でゲームとAR体験を組み合わせたタイトルを10本以上開発し、年に2タイトルずつリリースするというロードマップを描いています。

「ナイアンティックがもつゲームのコンセプトをさまざまな方法で拡張していきますので、弊社の今後の動向にご期待ください」とヘンケ氏はいいます。「プラットフォームに関しては、“リアルワールド・プラットフォーム”の一部として、最先端のARを活用する取り組みを引き続き加速させていきます」。

現実世界の3Dマップ開発に重要な役割を果たしているスタートアップ、6D.aiの買収によって、ナイアンティックのAR関連技術はさらに加速度的な進化を遂げています。また最近のポケモンGOでは先進的なAR機能「ARブレンディング」が登場し、ポケモンがその場にいるような感覚でプレイできるようになりました。さらに先ごろ公開されたばかりの「ナイアンティック・ウェイファーラー・プログラム」は、ユーザーが住んでいる地域や都市にある興味深いロケーションを登録することで、世界をカバーするゲームのプラットフォームを作り上げるプロジェクトに参加する機会も提供しています。

最後に、現在のナイアンティックの社員構成に関して、女性が33%、マイノリティはさらに少なく13%にとどまっているので、それぞれ50%と30%を目標に努力しているとハンケ氏は語ってくれました。

この記事はVentureBeatのディーン・タカハシが執筆したもので、NewsCredのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまで。

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