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音楽プロデューサー蔦谷好位置、エレカシ宮本浩次との出会いがターニングポイント
日曜日の昼下がり、静かな通りに佇む一軒の店「your time」に集うお客様たち。カウンター越しには、それぞれの個性あふれる物語が聞こえてきます。パーソナリティのチャンカワイがお届けするTOKYO FMの番組「ヱビスビール presents Color Your Time」。
10月17日(日)、10月24日(日)放送回のゲストは、音楽プロデューサーの蔦谷好位置さん。自分時間「my time」にまつわる物語をひも解いていきます。
*ポッドキャストでもどうぞ!*
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◆宮本浩次との出会いがターニングポイント
チャンカワイ:蔦谷さんのターニングポイントとかはあるんですか?
蔦谷:あります。まず作曲家としては、YUKIさんに出会ったことが一番大きいですね。それまでは自称・音楽プロデューサーで、結果は何も出していなかったのですが、コンペで集めた曲のなかから「この人の曲が好きだ」って言ってくれたのが、YUKIさんだったんですね。
チャンカワイ:拾ってくれはったってことなんですね。
蔦谷:それは作曲で評価されたのですが、プロデュース業としてはやっぱりエレファントカシマシ(がターニングポイント)だと思いますね。宮本(浩次)さんが自分を認めてくれたのがすごく大きいというか。
当時、僕が30歳で、宮本さんが40歳だったんですけど、10歳年下のやつが生意気にも「ここはこうしたほうがいい」みたいなことでも、1回ちゃんと受け入れてやってくれるんですよ。そういう姿勢をすごく学びました。
今、自分が当時の宮本さんよりも年上になってみて、若い人と(レコーディング作業を)やることが多いので、若い人がやっていることをまずは受け入れて、理解をして、かつ何がしたいのかをキャッチするように丁寧に関わるようにしています。
やっぱりまずは自分を疑わないと。自分の手癖ばかりを信じてやっていくのもありだと思うんですけど、僕は常に変化して進化し続けたいと思っているので。新たな意見や「これは違うな」っていうことでも、まずはやってみるというのは宮本さんから教わったことですね。
◆蔦谷さんの自分時間「my time」
————蔦谷さんはヴィンテージ家具にこだわりがあることでも知られています。
蔦谷:家具はほとんどヴィンテージですね。スタジオの家具なんですけど、使っていくと経年で変化していく感じとかも含めて、やっぱりいいんですよね。
チャンカワイ:好きなものに囲まれると、仕事も捗ってくるってことなんですかね。
蔦谷:そうですね。長い人生で見たら無駄なことかもしれないけど、自分にとっては自分の人生を豊かにする行動のひとつですね。
チャンカワイ:今の言葉は大事だと思います。
蔦谷:例えば機材とかは、結構便利なものを使っているんですよ。時間もかかりますから。ただ音楽を聴く部屋があるんですけど、そこにあるヴィンテージのアンプとか、スピーカーも正直音がいいかって言われたらそこまでいいわけではないんですけど、古い音楽を聴いたときにめちゃくちゃ気持ちがいいんですよね。なんか音楽を作っているときとは、違う気持ちで音楽を聴けるというか。
製作をしている部屋で音楽を聴くと、やっぱり自分が製作者としての感覚で、ネタ探しではないですけど「あ、これだったらこうしよう」みたいな感じで常に聴いてしまうんですよ。
だけど別の(聴く専門の)部屋を作ったことで、今の音楽でも古い音楽でも、ちゃんとリスナーとして鑑賞できるようになりましたね。
チャンカワイ:それは不思議ですね。
蔦谷:多分、リラックスできているんでしょうね。
チャンカワイ:なるほど。
蔦谷:そこでヱビスビールを飲んだら最高ですね(笑)。
https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/podcast.xml<番組概要>
番組名:「ヱビスビール presents Color Your Time」
放送日時:日曜 14:55~15:00
パーソナリティ:チャンカワイ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/cyt/