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コロナで廃棄の運命にあった6000リットルのビールを救う!

『コロナ禍で生まれた創意工夫のコラボ』

コロナ禍で廃棄の危機に直面した6000リットル近いビールをムダにはできないと、ドイツのブルワリーが地元のパン屋さんと手を組みました。この異色のコラボレーションから大ヒット商品が誕生するとは、誰も想像すらしていなかったといいます。

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、バーやレストランの営業が厳しく制限された結果、デュッセルドルフに本拠を置くフュックスヒェン醸造所は、賞味期限が迫る「アルトビール」の在庫を大量に抱えていました。売りたいけれど売る先がない。このジレンマから新しい発想が生まれたのです。

同醸造所は地元ベーカリーに6000リットルのビールを送るので水の代わりにビールを使ったパンのレシピを作って欲しいと呼びかけました。醸造過程で出る穀物の搾りかすも一緒に送られ、ベーカリーはこれを使って「トレバーブロット」(ビールの搾りかすで作ったパンの意)を作ったのです。

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「こんなに美味しいビールを捨ててしまうなんて、もったいなさ過ぎると思いました」と1908年から同ブルワリーを経営してきた一族のピーター・ケーニッヒ氏はAP通信に語っています。「そこから水ではなくビールを使ってパンを焼こうというアイデアが生まれたのです。こうして業界の異なる職人たちが一致団結したことは素晴らしい出来事だと思います」

現在、デュッセルドルフの街では12を超えるベーカリーでトレバーブロットを販売しています。価格は一点あたり500円ほどですが、嬉しいことにパンを一つ買うとアルトビールが1本ついてくるのです。

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そしてドイツ国内の各地からトレバーブロットを送ってほしいというリクエストが続々と寄せられているといいます。コロナ禍で人との交流が制限されるなか、廃棄の運命にあったビールから作られたパンが、人々の心を結びつけてきた証左といえるのではないでしょう。

この記事はTravel & Leisureに掲載され、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで

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