CHEER UP! 毎日の“ワクワク”した暮らしを“応援”するポータルメディア

閉じる
  1. HOME
  2. 知る
  3. “ガープレ”がくれた青春時代の思い出 街でヨリミチ in 恵比寿 vol.2 ― 音楽クリエイター ヒャダイン 

CATEGORY : 知る

“ガープレ”がくれた青春時代の思い出 街でヨリミチ in 恵比寿 vol.2 ― 音楽クリエイター ヒャダイン 

誰もが一度は訪れたことがあるであろう街、東京・恵比寿。カフェやレストランなど新旧様々な飲食店が立ち並び、食やショッピングのスポットとして認知されている。しかし、サッポロビールと共に歩んできた歴史があるこの街の魅力を、私たちはまだ全て知らない。そんなメインストリームから1本曲がって”寄り道”をして、1歩踏み込んで”より未知”な魅力を発見したい。本企画では様々なジャンルで、恵比寿に貢献する人物にお話を伺い、恵比寿の”ヨリミチ”な魅力を語ってもらう。

2.jpg

連載2回目は、ももいろクローバーZの楽曲制作などで知られ、作詞作曲からプロデュース、さらにはタレントとしても活躍されるヒャダインさんにインタビューを実施。音楽クリエイターとしての青春時代を恵比寿で過ごし、恵比寿のとあるスポットへの熱い想いを持つヒャダインさんに、CHEER UP! メディア担当の杉浦若奈が、「街並み」というテーマで、恵比寿の”ヨリミチ”な魅力についてお伺いした。

【この連載の他の記事が気になる方は、こちらを見る】

“作曲家としての成功”を目指し、恵比寿で過ごした青春時代

杉浦:作曲家、音楽プロデューサー、タレントなどマルチに活躍されているヒャダインさんですが、かつて恵比寿に住んでいたと伺いました。どんな経緯だったのでしょうか?

ヒャダイン:大学まで関西に住んでいたのですが、作曲家を志したのをきっかけに上京しました。最初は目黒付近で友人とルームシェアをしていたんですけど、作曲家として徐々に食べられるようになってきた時期に恵比寿に引っ越してきたんです。

杉浦:周辺には渋谷や代官山など魅力あるエリアの中で、なぜ恵比寿を選んだのでしょうか? 

ヒャダイン:音楽スタジオが恵比寿近辺に多かったのが決め手ですね。28歳くらいの頃かな。作曲家として仕事をいただけるようになって、やっと1人暮らしができたんです。作曲家の先輩から「少し無理をしてでも高いところに住め。絶対に収入は追いついてくるから」と言われ、作曲家としての成功を目指して、恵比寿を選びました。

杉浦:引っ越したタイミングは作曲家としてどんな活動をされていたのでしょうか。

ヒャダイン:ちょうどニコニコ動画で、ヒャダイン名義で楽曲を投稿し始めた時期です。そこで大きな反響があったのもあり、作家としても上手くいくようになって、「月10万弱の家賃だったら、まあ払えるかな」と。ヒャダインでの活動が、恵比寿に引っ越す一つの後押しにはなったかなと思います。とはいえ、恵比寿に来た頃は月15万ほどの収入だったので、レコード会社の人からも「よくやっていられるね」と言われていました(笑)。

3.jpg

杉浦:恵比寿のどのあたりに住んでいたのでしょうか。

ヒャダイン:白金・広尾エリアのあたり。駅前のようにおしゃれスポットや飲食店がたくさんあるような賑やかなエリアではなくて、恵比寿のイメージとは反対の落ち着いた雰囲気で、住み心地が良かったです。

杉浦:おっしゃる通りで、そのエリアはヱビスビールの工場があった一帯で、もともとは「おしゃれ」という感じの街ではなかったんです。実は恵比寿という地名もヱビスビールの工場があったところから由来していて、近年の「おしゃれ」というイメージもサッポロビールと共に街が歩んできた結果なんです。

ヒャダイン:そうだったんですね。恵比寿に引っ越してから2年後くらいに、「ヒャダイン=音楽作家・前山田健一である」ことを告白して、そこから徐々にメディアにも呼んでもらえるようになりました。

杉浦:恵比寿という街と共に、作曲家としてステップアップしていったんですね。

ヒャダイン:恵比寿の街にパワーをもらいながら、過ごしていました。恵比寿は「自由選択制」な街だと思います。街そのものが広いので、エリアによって違う顔を持っているんです。作曲に行き詰まったときにインスピレーションを与えてくれたり、生活を支える安心感だったり、地に足の着いた交流があったり、多面的でいろんな気持ちの自分に寄り添ってくれたと思います。

4.jpg

実は景色がきれいな街、恵比寿。”ガープレ”から何度も眺めた空

杉浦:恵比寿から離れた今でもよく恵比寿に訪れたり、散歩すると伺いましたが、どんなところが魅力だと考えますか?

ヒャダイン:さっきも話に上がりましたが、恵比寿って高級レストランやカフェが立ち並ぶ「おしゃれ」なだけの街じゃないんです。大通りから一本入ると個人経営の喫茶店があったり、昔から人が住んでいるんだろうな、という住宅街が広がったりして下町感もある。「高級感と下町感」が絶妙に入り混じっているところが好きですね。

あと、意外と気づかれていないのが景色です。恵比寿って都会の割に、高層ビルが少ないので空が広く見えるんですよ。開けた場所から見える夕焼けだったり、ビール坂の街灯がライトアップされ始める雰囲気だったり、散歩していると楽しいですね。

杉浦:おっしゃる通り、きれいな景色が楽しめるのも恵比寿の魅力ですよね。普段から良く訪れるエリアはどこですか?

ヒャダイン:恵比寿の南や東エリアなど、本当に幅広く行くのですが、やっぱりガープレ(恵比寿ガーデンプレイス)周辺ですかね。ガープレには本当に昔からお世話になっていて、今でもよくガープレを練り歩いています。ちょっと愛を語っていいですか?(笑)

5.png
ヒャダインさんが良く散歩するコース。ガーデンプレイス入口からこの道を抜けて、いつものベンチへ向かう。

杉浦:恵比寿ガーデンプレイスをガープレと呼ぶ方は初めてお会いしました(笑)。是非、お聞かせください。

ヒャダイン:まず、ガープレって公園としてすごく優秀。サッポロビールの本社まではちょっとした森みたいになっていて、そこで涼んだりできて、癒しを与えてくれるんです。

あとは非日常感も楽しめる。引っ越した直後で「これから頑張るぞ」という時は、歌詞を書くためにインスピレーションをもらいたくて、「ウェスティンホテル」の1階のロビーでよく高級なコーヒーを飲んでいました。ちょっとお金はかかりますけど、あそこって異世界な感じがあるんですよね。

そして食を中心に、生活を支えてくれます。お腹が減ったらピザがおいしいイタリアンに行く。「宮越屋珈琲」のコーヒーもおいしいですよね。「ブルーシール」のウベというアイスクリームも大好きなんですよ。料理もよくするので、「恵比寿三越(現在は閉館)」でよく食材を買ったりしていました。

杉浦:本当にお詳しいですね! 私もガーデンプレイスが職場ですが、そこまで魅力を掘り下げられていませんでした。本日お話を伺っている「恵比寿ガーデンプレイスのベンチ」は、思い出の場所だそうですが、ここでは何をされていたのでしょうか?

6.jpg
ヒャダインさんがよく訪れていたという、「ジョエル・ロブション」前のベンチ。

ヒャダイン:考えが詰まった時や気分転換したい時、あと空が見たい時は何度もここに来ていました。特に春・秋は本当に気持ちがよくて、1日中コーヒー飲みながら過ごせる。ご飯もキッチンカーで買えますしね。歌詞や曲を頭の中で練り上げる時は、何か外部の刺激がある方が捗るので、散歩をしながら、もしくはここに座りながら、ということが往々にしてありました。

年齢によって使い方が変わってきたとも思います。昔は「大人ぶりたい」という気持ちがあったので、背伸びをして「ジョエル・ロブション」の前のベンチに座ったりウェスティンホテルに頑張って入ってみたりしていたんですけど、最近はもうすっかり大人になってしまったので、その辺のベンチとかに座ったりしていますね。

7.jpg
8.jpg
ヒャダインさんおすすめの恵比寿の景色たち。高層ビルと広い空が共存する魅力がある。

“不思議と落ち着く”魅力は変わらず、もっと人が訪れる街になってほしい

杉浦:ヒャダインさんが初めて恵比寿を訪れてから15年。街も変化していると思います。当初から比べて、どんな点が変わったと感じますか?

ヒャダイン:サービス精神がよくなってきたイメージがあります。昔はおしゃれな街というわりには「店なくない?」というのが僕の印象だったんです。でもそこから「恵比寿横丁」や「EBISU FOOD HALL」ができたり、ガープレもリニューアルしたり。

杉浦:今後、恵比寿の街並みはどんな風に変わっていくと考えますか?

ヒャダイン:「恵比寿といえばここでしょう」という、街のシンボルとなるようなカフェとかレストランが実はそんなに多くないかなと思うんですよね。ランドマーク的な行列ができる店ができると、もっとたくさんの人が訪れてくれるんじゃないかな。

でも気軽に非日常感を味わえる「ウェスティンホテル」や「ジュエル・ロブション」など、ガープレ周辺は変わってほしくないですね。あとはお酒が好きなので、ふらっと立ち寄って飲めるバーも。そういう施設やお店たちが共存して、”なぜか不思議と落ち着く”のが恵比寿の魅力だと思うので。

9.jpg

杉浦:お酒の場は大事ですよね。どのバーによく行くんですか?

ヒャダイン:「MUSIC BAR berkana」ですね。ミュージックバーなので、音楽を楽しみながら軽い話をしたい時や、マスターとお話したい時に行きます。何より、あそこのビール工場跡の雰囲気がすごくいいんですよね。

あとは、「東京ロビン」というお店も良かったですね。古い蓄音機とレコードがあるお店で、そこでヱビスビールのCMで使われていた『第三の男』がちょうど流れていたんですよ。『第三の男』を聴きながらヱビスビールを飲む時間が最高でした。あれはとてもいい経験でしたね。

杉浦:ヒャダインさんがよく通う恵比寿ガーデンプレイス内に本社を構えるサッポロビールは、これからも恵比寿に愛情を持って、共に成長していきたいと考えています。最後の質問になりますが、ヒャダインさんにとって「サッポロ」とはどんな存在でしょうか?

※恵比寿ガーデンプレイスの管理会社は「サッポロ不動産開発」です。

 
10.jpg

ヒャダイン:「愛する『ガープレ』の産みの親!!」です。本当に、ガープレにはお世話になったので「ありがと~!!」という気持ちしかないですね。これからも、末永くガープレには通わせてもらいます。

【“恵比寿で生まれた”ヱビスビールが気になる方は、こちらを見る】

【この連載の他の記事が気になる方は、こちらを見る】

プロフィール

12.jpg

ヒャダイン

音楽クリエイター。本名、前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後上京し、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行うとともに、自身もタレントとして活動する。

11.jpg

杉浦若奈

2019年サッポロビール株式会社に新卒入社。首都圏エリアで3年間業務用のワイン営業を経験。2022年9月にビール&RTD事業部メディア統括グループに着任、現在はファンマーケティングを起点にCHEER UP!や公式ファンサイトSAPPORO STAR COMPANY、公式SNS等のオウンドメディアの運営を担当している。

クレジット

Photograph_Maho Hiramatsu

Text_Yukako Yajima(@yukako210 / @fujimon_kitchen)

Edit_Tenji Muto(amana)

  • LINE