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「だし」の深さと魅力を探る短編ドキュメンタリーが話題に

日本料理を陰から支える「だし」へのラブレター

エリック・ウォルフィンガー監督の「だし」をテーマにしたドキュメンタリー映画

和食を調理するうえで最も基本的な材料の一つである「だし」。このだしをテーマに日本料理の奥深さを探求した新作短編ドキュメンタリー、その名も「Dashi Journey(だしの旅)」が今注目を集めています。

数年前、東京にあるミシュラン二つ星のフレンチレストラン、レフェルヴェソンスの料理長である生江史伸氏は、映画監督で写真家でもあるエリック・ウォルフィンガー氏 に、日本のだしをテーマに映画を作るという「重要なアイデア」を思いついたというメッセージを送りました。

フランス料理の世界でキャリアを築いてきた生江氏ですが、近年は自分のルーツである日本へと興味・関心が回帰しているといいます。ウォルフィンガー氏によると、生江氏はある日突然、だしの本質を悟り、映画を通じて共有したいと感じたということです。8月1日にインターネットで公開された15分程度の短編映画「だしの旅」は、生江氏ならではの視線を通じて、だし作りの工程を一つ一つ丁寧に紐解きながら、美しい日本の風景をも映し出す作品に仕上がっています。

「だしの旅」

エリック・ウォルフィンガー

この映画ために生江氏は日本全国を旅し、「社会から見えない」ことの多い漁師や職人のもとを訪れ、だしに関する多くのことを学んだといいます。

映画の中で生江氏は次のように語っています。「だしというのは、北から来た乾燥した海藻(昆布)と、南の端から来た魚を乾燥させたもの(鰹節)という二つを煮出したものという程度の認識でした。しかし本当に素晴らしい素材を使って、正しいだしの取り方をした本物の味に触れると、体が痺れてしまうほどです」 

この短編映画の始まりは、夏の終わりの礼文島。だしに使う昆布は日本最北端のこの島で収穫されます。

「日本の両端にある土地を訪れて、だしの原材料となる昆布を作る漁師と鰹節を作る匠の仕事を映像にするというのは生江氏の提案です」と語るウォルフィンガー氏。「この旅を通じて私たち二人は、この二つの素材を作る素晴らしい生産者に出会い、彼らの製造過程を学ぶことができました」

「だしの旅」

エリック・ウォルフィンガー

礼文島を後にした生江氏は、次に日本の南端まで縦断して、鰹節製造元の三代目、瀬崎祐介氏に会いにいきます。
映画本編はこちらからご覧になれます:www.dashijourney.com.

この記事はFood & Wineのマリア・ヤゴダが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。

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