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TAAKK×SORACHI 1984 新しい冒険の一歩 〜パリコレへの旅路〜
「Paris Collection 24SS」で実施した「TAAKK×SORACHI 1984」のコラボ企画。ファッションに精通しているハイセンスなパリコレゲストの目にどのように映ったのだろうか。
ショーを終えたファッションブランドTAAKK(ターク)のデザイナー、森川拓野氏へのインタビューを通し、紐解いていく。
TAAKK × SORACHI パリコレコラボ企画までの軌跡
2023年6月25日、「Paris Collection 24SS」最終日に、「TAAKK×SORACHI 1984」のコラボ企画が実行された。
それは、「TAAKK」2024年春夏コレクション来場者に対し「SORACHI 1984×TAAKK オリジナルバッグ」とともに「SORACHI 1984」をアピールするというものだ。
バッグの素材は、実際にコレクションで使用したTAAKK定番の生地を使用。「SORACHI 1984」と「TAAKK」のロゴが印字されたオリジナルで、生地や素材にこだわりのある「TAAKK」ならではのシンプルながら印象に残る限定アイテム(非売品)に仕上がっている。
きっかけは、“SORACHI 1984”を、パリコレの来場者に配りたい、という熱い想いから“SORACHI 1984”と、ファッションブランドTAAKK(ターク)のコラボレーションがスタートした。
しかし、実現を目指すも様々な問題が浮き上がり、昨年の「Paris Collection 23SS」での実行は叶わず。
今年は、念願叶ってこのコラボ企画が実現できた。
TAAKK Paris Collection 24SS 冒険へのストーリー
TAAKKの「Paris Collection 24SS」のテーマ「神は細部に宿る」。
前回の吹き抜けの中庭が開放的なショーとは全く異なる真っ黒な舞台。ライトはランウェイへのスポットのみ。モデルと観覧席は手を伸ばせば届く近さ。
森川「服の本質にフォーカス出来るよう外部の情報を遮断したかった。今期は僕らの仕事をきちんと見せるタイミングだったからだ。」
それほど、ディテールワークに自信があったことが推察される。
森川「“冒険”は僕らの基本的な概念。今までにやったことのない事をしたかった。粗があれば見えてしまうほどの至近距離を設定し、予断の許さない状況をあえて作る。これも挑戦(冒険)の1つだった。」
実際の会場の反応はどうだったのか。
森川「500人ぐらい集まってくれた。業界関係者も多く、立ち見で入りきれない程だった。ショーが終わった後の拍手は本当に嬉しかった。ショーが終わった後も取材をたくさん受けた。緊張感から解放され、その後スタッフ達と飲んだ“SORACHI 1984”はめちゃくちゃ美味かった。」
鳴り止まない拍手喝采。それは、TAAKK「Paris Collection 24SS」の冒険ストーリーに向けての賞賛だったのだろう。
SORACHI1984 北海道空知から世界へ
“SORACHI 1984”に対する「Paris Collection 24SS」来場者の反応はどうだったのか。
森川「すぐに無くなったという事は一つ事実としてすごく大きい。余ったオリジナルバッグも「くれくれ」と催促されたぐらいだった(笑)」
200本以上用意した“SORACHI 1984”とオリジナルバッグは、ひとつ残らず一瞬で姿を消したのだった。それほど、「TAAKK×SORACHI 1984」のブースが大盛況だったことが伺える。
後日、森川氏のもとに来場者様から“SORACHI 1984”へのメッセージが数多く寄せられ、特に「味や香り」についての感想が印象深かったという。
森川「こんな味や風味のあるビールが日本にあるんだね!と驚かれた。」
どうやら、“SORACHI 1984”は、目の肥えたゲストの舌をも唸らせたようだ。
パリコレゲストの驚きの根底にあるのは、日本のビール=ドライビール(辛口)という固定観念があるからかもしれない。
しかし、その印象とは全く異なる味と香りの“SORACHI 1984”。
先見の明を持つパリコレゲストの目には、とてもセンセーショナルで新鮮なモノに映ったようだ。
北海道空知からパリへ、パリから世界へ。“SORACHI 1984”が世界のニュースタンダードになるように。今回のTAAKKとのパリコレコラボ企画で、“SORACHI 1984”はまた新たな冒険の切符を手にしたのだった。
TAAKK × SORACHI 素材への探求心
TAAKKとSORACHI 1984。
違う分野ではあるが、同じ考え方や価値観を共有しながら垣根を超えてつながりを強めている同志。
その中でも「素材への探求心」。
それは、TAAKKとSORACHI1984の今後を語る上で欠かせないワードだ。
森川「今季は刺繍テクニックを駆使した服を中心に新しい事に挑戦した。僕の中で初めてのトライだった。刺繍やデザイン含め、今後も“素材作り”に挑み続けたい。」
さらなる高みを目指し、日々服作りに励んでいるTAAKKの冒険。一見果てしない挑戦のようだが、一歩一歩着実な道を歩んでいる。
森川「パリという舞台。それは勝ち得ることが難しいステージ。その中で立ち位置をより高め、世界中に発信し続けたい。そこで一番を取ることはなかなか難しいが、しっかり爪痕を残してやっていきたい。」
TAAKKの冒険は、とどまるところを知らないようだ。
森川「SORACHI 1984との今後のコラボ…ぼく個人としては、パッケージデザインとかもやってみたい。」
このチャレンジ精神こそが、TAAKKの原動力になっているのかもしれない。
SORACHI 1984の冒険。
それは、「国産ソラチエースだけを使ってSORACHI 1984をつくりたい」という想い。
今、“SORACHI 1984”は、国産ソラチエースの使用量をアップし、リニューアルを続けている。
東北でのソラチエースの生産も始まり「国産100%」に向けての挑戦は日々続いている。
TAAKKとSORACHI 1984。
ともに世界に羽ばたけるように。
今はまだ冒険のはじまりに過ぎない旅の途中にいる。