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9月5日に開催されたソラチエースの誕生日を祝う「おうちオクトーバーフェスト」 の模様を現地リポート!!<前編>
ソラチエースが品種登録されたのは1984年9月5日。その日を記念したオンラインイベント「おうちオクトーバーフェスト -ソラチエースバースデーVer 2021-」が9月5日に開催されました。「SORACHI1984」が発売された2019年からはじまったソラチエースの生誕を祝うこのイベントも、今年で早3回目。新型コロナウイルスの影響から、昨年同様、オンラインで開催での開催となりましたが、今年は登壇者も増え、その内容が大きくパワーアップ!! その模様を前後編の2回に渡ってお伝えします。
■迫力の書道パフォーマンスで開幕!!
オープニングアクトでは、書家 小杉卓さんによる書道パフォーマンスが披露されました。小杉氏がクラシックホールの床に置かれた巨大な和紙にしたためたのは、「このビールは世界を変えるかもしれない」という「SORACHI1984」のキャッチコピーと、「伝説」の2文字。
小杉さんによれば、「ベートーベンの交響曲第9番が音楽の世界を変えた存在であったように、これを見ている人が手にした「SORACHI 1984」がそれそれぞれの新たな伝説を作っていくようにという想いをこめた」とのこと。
実は小杉さんの書がしたためられた大判の紙にも秘密が!
なんとこの紙、ホップが漉き込んであり、さらに色の違う紙を組み合わせてのソラチエースの球花が描かれているのです。
ちなみに「ソラチエースバースデーVer 2021」のMCを務めるのは、昨年同様、“少年ジャンプを愛する実演界の小さな巨人”と称されるジャンプ中澤さん。実演販売士として女性No.1の実績を持ち、快活なトークが魅力の中澤さんは、ホップが漉き込まれた和紙の美しさと迫力に満ちた書とが織りなすその素晴らしいできばえに、感激!! 「今回のコラボならではのパフォーマンスと絶賛していました。
続けて中澤さんは、今回のイベントが大きくわけて3部構成であること、そしてそれぞれの見どころをざっと紹介していきました。
第1部は「ブルワリートークショー」として、国内の4つのブルワリーを代表するかたがたが、そして第2部での「ホップトークショー」ではホップを用いたさまざまな活動をされていたりとホップにご縁のあるかたがたが登壇。それぞれの思いを語っていただける、とのこと。そして第3部は「おうちオクトーバーフェスト」。アルプス音楽団のみなさまが素敵な演奏を聴かせてくれることがアナウンスされました。
■第1部では、知る人ぞ知る4人のブルワリー代表者が登壇
さていよいよ第1部「ブルワリートークショー」のはじまりです。ここではブルックリンブルワリー・ジャパンの代表取締役社長山田さん、常陸野ネストビールで知られる木内酒造の醸造士宮田さん、忽布古丹(ほっぷこたん)醸造のオーナーブルワー堤野さん、CRAFTXのブランドディレクター松田さんの4人が登壇しました。このコーナーにご参加いただいているのは、クラフトビールへの感度が高いかたなら一度は耳にしたことがあるだろうブランドばかりですね。
あらためて説明しますが、このソラチエースバースデーは、「SORACHI1984」という商品そのものだけでなく、これを生み出した“伝説のホップ”こと「ソラチエース」そのものを広めていこうという狙いのもと、「SORACHI1984」が発売された2019年からスタートしています。
日本、それもサッポロビールが品種開発を行ったソラチエースがアメリカで見出され、そしてヨーロッパで本格的に人気に火が着き、世界中に知れ渡っていくなかで登場したのが、ブルックリンブルワリーの「ブルックリン ソラチエース」。そんなご縁から、山田さんはソラチエースバースデーの第1回からずっとご参加いただいています。
ありがたいことにソラチエースを使うブルワリーはどんどん増えて来ていますし、ホップという農作物を用いておもしろいチャレンジをしている人も増えています。そんななか、同じ志を持つ忽布古丹とCRAFTXという2社にも今回から新たにご参加いただいくことになりました。
ソラチエースバースデーへの招待状が届いたときの気持ちを問われた堤野さんは、忽布古丹がビールを作っているのは、サッポロビールの研究センターがある上富良野町であることに触れました。
「(サッポロビールは)僕らには近いようで遠い、遠いようで近い存在。上富良野町にサッポロビールがなければ僕らはビールづくりをしていなかった。憧れに近い。」(忽布古丹・堤野さん)
そうした登壇者の皆さんの熱いコメントに、中澤さんも「みんな仲間という熱い想い、最高じゃないですか!」と感激。新井も「ソラチエースがこうしたみんなの想いをつないでくれている。このメンバーには躊躇せずに声掛けできた」とご招待した側の心境を語りました。
■ビールづくりをする側から見た、ソラチエースの特徴は?
さて、トークショーに参加されているビールづくりのプロから見たソラチエースとは、どんなホップなのでしょう?
山田さんは、「ビデオのなかで恥ずかしくなるくらいのソラチエース愛が語られていた」と、少し照れた様子。事前に流れたビデオに出演していたブルックリンブルワリー現地スタッフの熱弁を受けての感想です。続けて「ソラチエースからはレモングラスの香りを感じる。シーフードにもマッチし、こんなビールは初めて」と同社の「ブルックリン ソラチエース」を紹介しました。
また、常陸野ネストビールからソラチエースを使った「ニッポニア」をリリースしている木内酒造の宮田さんは、ソラチエースとの出会いにまつわるエピソードを披露。なんとソラチエースに引き合わせてくれたのは、クラフトビール界のカリスマとして名を馳せる醸造家ギャレット・オリバーだったとのこと。「『ニッポニア』はソラチエースを十分に堪能できるようにフレーバーやアロマをデザインした」と語りました。
今年1月に限定でリリースした「New Sorachi Style」というドライスタウトで初めてソラチエースを使用したという忽布古丹の堤野さんは、スギやヒノキに例えられるソラチエースが持つ「ウッディな香り」に着目したと言います。黒ビールであるドライスタウトにソラチエースを組み合わせることで、予想通りに非常に個性的で美味しいビールができたと満足した表情の堤野さんは、「New Sorachi Style」を「また作りたい」そうです。
松田さんは木内酒造の協力を得て展開しているCRAFTXから、「CELEBRATE ONE(セレブレートワン)」を発売しています。「お祝いのときなど特別なときに飲むビールとして作った」と、松田さん。「ソラチエースの独特な香りはお祝いのときに食べるステーキなどのようなゴージャスな料理に合うビール」なのだそうです。ちなみにこの「CELEBRATE ONE」は年末に向けて再販も決定しているとのこと。気になる方はぜひCRAFTXのWebページをチェックしてみてくださいね。
――さて、前編はここまで。後編では、第2部「ホップトークショー」の模様からお届けします。ご期待ください。
文=稲垣宗彦 写真=志田彩香
【各社サイトはコチラ】
ブルックリンブルワリー・ジャパン株式会社:http://www.brooklynbrewery.jp/
木内酒造合資会社:https://www.kodawari.cc/
忽布古丹醸造:http://hopkotan.com/
CRAFTX:https://www.craft-x-beer.com/
サッポロビール SORACHI1984:https://bit.ly/3tJOVGU