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貴腐ぶどうから貴腐ワインができるまで!魅力とおいしい飲み方を紹介

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高級ワインと一口にいっても、さまざまな種類があります。極甘口のワインが好きな方におすすめなのが、貴腐ぶどうから生まれる特別な一本、貴腐ワインです。

 

ここでは貴腐ワインの魅力や、どのように造られるのかを解説します。おいしい飲み方やおすすめの一本も紹介するので、ぜひお試しください。

 

貴腐ぶどうとは? 

貴腐ワインに使用されるのは、貴腐ぶどうと呼ばれる特別な実です。貴腐ぶどうは、リースリングやピノ・ノワールなど、特定の品種のみを指す言葉ではありません。条件さえ揃えば、さまざまな品種のぶどうで収穫できます。

 

貴腐菌が付着した糖度の高いぶどう

貴腐ぶどうは、完熟したぶどうの表面に貴腐菌が付着してはじめてできます。貴腐菌は「ボトリティス・シネレア菌」とも呼ばれ、ぶどうの皮に付着すると表面のロウ質を溶かしてしまう特徴があります。

 

ロウ質とは、果実の皮表面を覆っているロウのことです。果実内部に細菌が侵入するのを防いだり、水分蒸発を防いだりします。しかし、貴腐菌が皮内部に侵入すると組織を破壊してしまうため、果実の水分を保持することができません。

 

日照が多く乾燥した日が続いたとき、貴腐菌によって皮組織が破壊された果実は水分が蒸発します。水分が減る分、収穫時には糖分などのエキスが凝縮したぶどうに変化しています。果実の旨味が凝縮して糖分が高くなった状態が、貴腐ぶどうです。

 

貴腐ぶどうは生育が難しい

貴腐ぶどうは、作ろうと思って作れるものではありません。本来はぶどうにとって害となる貴腐菌がさまざまな生育条件を満たしたときにのみ、エキスの凝縮した上質な果実となります。

 

貴腐ぶどうの生育に求められる条件は、下記のとおりです。

 

・朝に霧が発生して適切な温度や湿度状態になっている

・日中は晴天で空気が乾燥しており、水分が蒸発しやすい

・上記2つの条件が少なくとも1ヶ月以上続く

 

途中で雨や曇りが続いて水分が蒸発しなかったり、果実に害が出たりすれば、貴腐菌が付着しても理想的な状態には仕上がりません。

 

特定の産地やヴィンテージでしか作られておらず、希少性が高いため、貴腐ワインも高価な傾向にあります。現在、貴腐ぶどうが作られている主な産地は、ハンガリーやフランス、ドイツです。

 

芳醇な甘味!貴腐ワインの魅力

貴腐ワインのぶどうは、生育が自然環境に依存します。貴腐菌を人工的に付着しても条件が揃わなければ傷んでしまうため、収量も極端に左右されます。

 

また、生育したぶどうは表面に貴腐菌が残っているため、手摘みで収穫しなければなりません。水分が蒸発している分、収穫できたぶどうの量に対して得られる果汁もごくわずかです。

 

生育の難しさに加えて、手摘みの手間や得られる果汁の少なさなども影響して、貴腐ワインは非常に高価となります。高価でも貴腐ワインを愛する方が多い理由は、ほかのワインにはない魅力があるためです。

 

貴腐ワインの魅力は、甘さと飲み口の2つにあります。

 

芳醇で濃密な甘さ

貴腐菌によって生み出される芳醇な香りと濃密な甘さは、貴腐ワイン独自の特長です。生育の過程で水分が蒸発する分、通常の環境で育つぶどうに比べると果汁の濃厚さが異なります。

 

ワインの中では極甘口に分類され、蜂蜜を思わせる華やかで優しい甘さは多くの方を虜にしています。

 

甘口ワインとして、アイスワインも挙げられます。アイスワインと貴腐ワインの甘さの違いは、酸味の存在感です。アイスワインは酸味と糖分のバランスがとれており、さっぱりとした味わいです。一方の貴腐ワインは、濃厚な甘さと複雑な香りが印象的な味わいに仕上がっています。

 

トロリとした飲み口

濃厚な甘味は、トロリとした飲み口も生み出します。高級感のあるまろやかな口あたりと、貴腐菌由来の香りが上品な後味を演出するのが魅力です。

 

ただし、貴腐ワインを冷やしすぎると芳醇な香りや飲み口が半減してしまいます。味わうときは適切な温度に冷やしてから飲むのがおすすめです。

 

貴腐ワインができるまで

果皮に貴腐菌が付着したデリケートなぶどうから、貴腐ワインを造るには、繊細な作業が欠かせません。

 

ここでは、グランポレール勝沼ワイナリーの仕込みの様子を紹介します。

 

1.除梗機でぶどうの房から梗(茎の部分)を取り除く

丁寧に収穫されたぶどうは、除梗機にかけられます。除梗機はぶどうの房から茎の部分にあたる梗を取り除く機械で、果粒のみの状態に加工してくれます。

 

大自然の力で水分がしっかりと抜かれた貴腐ぶどうは、果汁や糖分が凝縮された状態です。除梗機で梗を取り除かれ、ベルトコンベアで運ばれてくる貴腐ぶどうは、糖分でベタベタしています。

 

2.プレス機で搾汁する

果粒のみとなった貴腐ぶどうから、ワインを仕込むための果汁を採取します。水分が少ない果粒は硬く、干しぶどうのような状態です。通常のワイン用プレス機ではしっかりと搾汁できないため、人力で採取します。

 

ネットに入れた貴腐ぶどうを何層にも重ね、人力で上から圧力をかけていきます。

 

3.果汁をじっくりと発酵させる

機械よりも強い力でプレスできる機械を使用しても、貴腐ぶどうからは通常の半分程度しか搾汁できません。絞られた希少性の高い果汁をじっくりと発酵させると、上品かつ芳醇な香りの貴腐ワインに仕上がります。

 

数年後の瓶詰までじっくりと時間をかけて、大切に熟成させます。

 

貴腐ワインのおいしい飲み方

貴腐ワインならではの芳醇な香りと濃密な甘味を最大限に引き出すためには、おいしい飲み方を覚えておくことが大切です。貴腐ワインのおいしい飲み方のポイントは、次の5つです。

 

4~8℃に冷やして飲む

貴腐ワインの複雑な味わいを楽しむなら、よく冷やして飲みましょう。常温で飲む方法もありますが、甘味の存在感が増して香りを楽しみにくくなります。

 

最初は4~8℃に冷やしてからゆっくりと時間をかけて飲むと、しだいにグラスや貴腐ワインの温度が上昇して、表情の変化を感じられます。4℃以下に冷やしすぎると、貴腐ワイン独自の香りが閉じてしまいます。4~8℃のベストな温度で、香りも飲み口もおいしく味わってください。

 

食前酒・食後酒として

貴腐ワインは食事と一緒に味わうほか、食前酒や食後酒として楽しむのもおすすめです。濃密な甘さは、適度に冷やすとすっきりとした口あたりで飲みやすくなります。食前に飲めば、食欲を刺激してくれます。

 

また、食後のデザートワインとしても最適です。単体で楽しむのはもちろん、デザートと合わせてマリアージュを楽しむのも素敵です。

 

少しずつ味わう

ワイン好きの方の中には、「一度開けたら2~3日で飲み切らないと酸化してしまうのでは」と心配な方もいるのではないでしょうか。しかし貴腐ワインの場合、急いで飲み切る必要はありません。

 

糖度の高い貴腐ワインは酸化がゆるやかなため、2週間程度はおいしく飲めます。長いもので1ヶ月程度は問題なく飲めるため、少しずつ味わってみてください。

 

ただし、開けた後の保管方法には注意しましょう。ほかのワインと同じくワインストッパーを使用するなど、適切な方法で保管することで、比較的長く楽しめるようになります。

 

デザートワイン用のグラスを使う

ワイン用のグラスは、種類ごとに適した形状のものが販売されています。適度な温度や香りの広がり方、味わい方などに合わせて最適なグラスが異なるためです。

 

貴腐ワインを味わうときは、デザートワイン用や甘口用のグラスを使うと、芳醇な香りや飲み口を余すところなく堪能できます。

 

とはいえ、さまざまな種類のワインを好む方にとっては、すべてのグラスを揃えるのは大変です。手元にデザートワイン用がないときは、やや小振りの白ワイン用グラスで代用する選択肢もあります。

 

マリアージュを楽しむ

食前酒や食後酒として楽しむのはもちろん、料理とのマリアージュも楽しめるのが貴腐ワインの魅力です。甘味とともに広がる複雑な旨味は、クセの強いブルーチーズ、フォアグラ、塩気や辛味のあるものとよく合います。

 

意外性を追求したい方には、梅干しや昆布など和風の味と合わせるのがおすすめです。デザートと組み合わせるなら、バニラアイスやフルーツケーキ、チーズケーキなども良いでしょう。

 

チョコレートやドライフルーツをちょっとしたおつまみに、食後のリラックスタイムを楽しむのにも貴腐ワインは適しています。

 

おすすめの貴腐ワインをご紹介

貴腐ワインの原料となる貴腐ぶどうは、日本国内でも条件さえ揃えば作ることができます。ただし前述のとおり、貴腐ぶどうを作るには1ヶ月以上安定した気候で果実の水分蒸発を進める必要があり、容易とはいえません。

 

日本ワイン「グランポレール」シリーズは、国内の畑で丁寧に栽培されたぶどうを使用して造られています。培われた技術と雄大な自然の恵みにより、希少性の高い貴腐ワインも生産可能です。

 

最後に、日本ワイン「グランポレール」シリーズから、おすすめ貴腐ワインを紹介します。

 

グランポレール 長野古里リースリング貴腐 2017

製品情報

・参考小売価格:30,008円(税抜き)

・ぶどう品種:長野県「長野古里ぶどう園」産リースリング種 使用

・飲み頃温度:10〜12℃

 

長野県「長野古里ぶどう園」産のリースリング種のみを使用して丁寧に醸造した、極甘口の白ワインです。北緯37°に位置する畑はヨーロッパの産地の気候と似ており、各品種の個性を色濃く引き出してくれます。

 

貴腐ワインも、蜂蜜を思わせる優しく甘美な味わいに仕上がります。豊かで洗練された甘味の中に、確かに感じるぶどうのさわやかな酸味が魅力です。芳醇な香りが鼻腔をくすぐりつつ、黄金に輝く液色も目を楽しませてくれます。

 

グランポレールの貴腐ワインは、常に最高品質のぶどうを使用しているのが特徴です。長野古里リースリング貴腐 2017も例年にもれず、畑の個性がしっかりと感じられる味わいに仕上がりました。

 

長野古里リースリング貴腐の仕込みの様子

今年も11月22日に長野古里ぶどう園リースリング種の貴腐ぶどうの仕込みを行いました!

いよいよ、今シーズン最後の仕込みです!

今年は例年よりも収穫が遅れ、昨年と比べると20日も遅い収穫になりました。

腐敗したように見える外見からは想像しがたい、平均糖度は45以上と良質な貴腐ぶどうが収穫できました!

貴腐ぶどう

 

ぶどうは除梗機に投入し、除梗(ぶどうの房から梗(茎の部分です)を取り除き果粒だけの状態にすることです)します。

 

投入

除梗後の貴腐ぶどうはこのような状態です。

(糖度が高いので触るとベタベタするんですよ~)

 

 

除梗後

このぶどうの果粒を搾汁し、果汁を採取しますが、貴腐化により濃縮され既に干しぶどうのような状態になっているので、通常のプレス機では絞ることができません。

そこで、当社ではこのようなプレス機を使い人力で搾汁します。一般のプレス機よりも強い力で搾汁することができるんです!

 

搾汁

プレス機内はこのようになっています!

除梗した貴腐ぶどうの果粒をネットに入れ、プレス機内に何層にも積み重ねた状態で上部から力を加えて搾汁します。

 

プレス機内

しばらくすると黄金色で粘度が高い果汁が少しずつ出てきます。

貴腐ぶどうの場合はこのような特殊なプレス機で強い力を加えても、通常のぶどうの半分程度しか絞ることができません。だからこそ貴腐ブドウは、希少性が高いんです。

 

果汁

この果汁をじっくり発酵させると芳醇な貴腐ワインの完成です。

熟成にも時間がかかるため、数年後の瓶詰までゆっくりと熟成を行います。

 

貴腐ワインはぶどうの栽培管理に手がかかり、醸造にも技術が必要となるワインですが、お客様に喜んで頂けるよう心を込めて製造しています。

ワイナリーに併設のワインショップでは有料テイスティングも行っていますので、山梨にお越しの際はぜひお立ち寄り頂き、芳醇で甘美な味わいをお楽しみ下さい!

 

製造部 相沢 浩二

 

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まとめ

恵まれた気候の中で、さらに多くの条件が重なったときに収穫できるのが、貴腐ぶどうです。特別な奥深い甘味は豊かな香りと果実感を生み、心地良い酸味とともに上品な貴腐ワインとなります。

 

日本産のぶどうを使用したこだわりのグランポレールシリーズでも、貴腐ワインは人気の一本です。ヨーロッパと似た気候で育まれた長野古里リースリング種の優しく心地良い味わいを、ぜひお楽しみください。

 

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