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団長が行く File No.61 学芸大学「上海菜館」無敵のギョービー&怒涛のトークに乾杯(完敗)「上海菜館」
あのお店はなぜ時代を超えて愛されるの? お客さんがみんな笑顔で出てくるのはどうして? 赤星探偵団の6代目団長・赤江珠緒さんが、名店の暖簾をくぐり、左党たちを惹きつけてやまない「秘密」を探ります――。
学大で65年愛され続ける最強町中華
東急東横線で渋谷から4つ目の学芸大学駅。都心の隣とも言える便利な立地ながら、駅の周りには個人店が軒を連ねる商店街がいくつも残る、元気で気さくな雰囲気の住宅街だ。
なんでもテレビ朝日のアナウンサーやプロデューサーら関係者も多く住んでいるらしく、テレビ朝日で長く番組を担当していた赤江珠緒団長にとっても、同僚と食事をしに来たり、先輩宅へおじゃましたりと、馴染みがある街だという。
赤江: いやー、恥ずかしながらワタクシ、知りませんでした。「学大(学芸大学)ならあそこの餃子食べなきゃ」と激推しされまして、今日、ついにやってまいりました、『上海菜館』。体調をバッチリ整え、すっかり餃子の口になって参上つかまつった次第です。
迎えてくれたのは、店主の真田照久さん。「上海菜館」は行列ができることもある人気店。いつもは仕込み作業に充てている定休日に特別に店を開けていただき、シューマイの餡を仕込みながら赤江団長のためだけに腕を振るってくれるそうだ。
赤江: わー、素敵なお店ですねー! 壁のポップがカラフルでめちゃくちゃかわいいです。
「ありがとうございます。いいでしょ、これね、スタッフのまりあちゃんが描いてくれてるの。色づかいもいいし、イラストも遊び心があっていいよね。まりあちゃんはIT企業の会社員やりながら、うちやクレープ屋さんでも働いてるんですよ。餃子焼いて、クレープ焼いて、ITやって。それでいてプロのシンガーでもあるんですよ」
「今日も無理を言ってお手伝いに来てもらったんだけど、彼女は、舌がものすごく鋭敏だからね、今日の料理の出来はどう? ちょっと下味が入り過ぎてるかな、なんてアドバイスをもらったり、それからね……あ、ごめんなさいね、僕、この通り無口でね」
真田さんのトークは止まらない。大変なおしゃべりであることは、ファーストコンタクトで早くも胸に刻まれた。
「おぉ、麻辣しそ餃子なんてのもあるんですか! ぎゃー、カレーあんかけチャーハンも食べたい〜! 何この白い麻婆豆腐ってぇ〜!」
「ちょっとたまちゃん、落ち着いて、落ち着いて。今日は私が専属料理人として何でも食べさせてあげるから。とにかく、まずは赤星でしょ。飲みながらゆっくり考えて」
なんていうやり取りがありまして、さすがご主人、話が早い。キンキンに冷えた赤星、サッポロラガービールがやってきた。
――いただきます!
赤江: ふーーー。赤星を飲んでちょっとクールダウンできました。先ほどは取り乱してしまい申し訳ありませんでした。
それでもまだ頭が整理できていませんので、とりあえず、ザーサイをいただきつつ、本日の作戦を練らせていただきます。
「グッドチョイス!」と真田さんがすぐさま盛ってくれたのは、一見ごくありふれたザーサイだが……
赤江: おっ、これは、美味しい! とても軽やか。コリコリと食感もよくて、ザーサイの旨味もしっかりあって……。
こちらは“赤星★探偵団”の記事です。