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飲んで、語り合って、歴史を感じて。「第1回サッポロビール×銀座ライオン 合同ファンミーティング」イベントレポート
2025年4月1日(火)に、SAPPORO STAR COMPANY(サッポロスターカンパニー/愛称:スタカン)で初の企業コラボイベントが開催されました。そのパートナーは、創業1899年、百余年の歴史を誇る「ビヤホール」の代名詞とも言える「銀座ライオン」。会場は、現存する日本最古のビヤホール「ビヤホールライオン 銀座七丁目店」を構える銀座ライオンビルです。
開催日の4月1日は黒ラベルの日。この特別な日に「サッポロ生ビール黒ラベル」を始め、ビールを心ゆくまで堪能できる濃密な時間が繰り広げられました。盛りだくさんの内容でお届けするイベントの模様を、ぜひご覧ください。
全国のサッポロビールファン、
そして銀座ライオンファンが銀座に集結!
今回のイベントには、なんと446名ものご応募をいただきました。たくさんのご応募、本当にありがとうございました。今回は、その中から29名のお客様をご招待しました。サッポロビールからは、スタカンのイベントでお馴染みの[わかさん]、[ようちゃん]をはじめ、各テーブルに1名ずつサッポロビールメンバーが着席。
イベントは[わかさん]の挨拶で始まります。
「今日は、北は北海道から西は鳥取まで全国のサッポロビールファンの方にお集まりいただきました。皆さんにたっぷりと楽しんでいただけるよう、たくさんのコンテンツをご用意しています。ぜひニックネームで気兼ねなく交流していただければと思います。さて、今回の会場が銀座であることに疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。私たちとしては、サッポロビールと銀座ライオンが長年培ってきた銀座の歴史、文化、物語を皆さんに存分に感じていただきたいと思っています。今日は、皆さんがまだ知らないサッポログループの新しい世界にご案内できるかもしれません」
サッポログループは、「乾杯!◯◯!」と言って乾杯するのがお決まり。この日も、お約束のかけ声による乾杯からスタートしました。

4月1日「黒ラベルの日」にちなんで
「サッポロ生ビール黒ラベル」で乾杯!
イベント当日の4月1日に「サッポロ生ビール黒ラベル」は48周年を迎えました。最初の乾杯で振る舞われたのは、もちろん「サッポロ生ビール黒ラベル」。しかも、銀座ライオンでしか味わえない特別な「一度注ぎ」で。一般的にビールは液体と泡を別々に注ぐことが多いですが、一度注ぎは注ぎながら泡を作り上げるため、わずか数秒で完成します。そのライブ感もさることながら、味わいも格別。苦みが抑えられて飲みやすくなり、口当たりはふんわりと柔らかい、贅沢な一杯なんです。
最初の乾杯は、「サッポロ生ビール黒ラベル」ブランド担当の[くろさん]が務めました。
「『サッポロ生ビール黒ラベル』は、1977年4月1日に『サッポロびん生』として誕生しました。当時、熱処理されたビールが主流だった時代に、飲食店でしか味わえなかった生ビールを家庭でも楽しんでいただきたいという熱い想いから生まれたんです。その際、瓶のラベルが黒かったことから“黒ラベル”という愛称で親しまれ、1989年に正式なブランド名となりました。まさに、本日お集まりいただいたようなビール好きの皆さんによって育てられたブランドと言っても過言ではありません。この記念すべき日を皆さんと迎えられることを、心より嬉しく思います」
「素敵な時間にしましょう!カンパーイ!」
「黒ラベル!」


銀座ライオンの伝統を感じる
一夜限りの特製プレート
乾杯の後は、この日のために特別に用意された特製ビヤホールプレートについて、料理長の[ひさっしー]から紹介。テーマは「温故知新〜伝統と革新〜」。銀座七丁目店で長きにわたり受け継がれてきたレシピを現代風にアレンジしたもので、百年後にもきっと語り継がれるであろう料理が並びます。

とても豪華なビヤホールプレートについて、1つ1つご紹介します。
・自家製ポテトサラダ ガーリックトースト添え
マスタードを効かせた大人の味わい。
・天使の海老のシュリンプカクテル パプリカのマリネ
頭から尻尾までまるごと食べられる海老に、すっきりとしたマリネを合わせて。
・阿武隈川メイプルサーモンとクリームチーズのムース
新鮮なサーモンに、クリームチーズの濃厚な味わいがマッチ。
・北海道ニシンのマリネ サワークリーム
サワークリームと下に敷いてある紫キャベツの酢漬けがアクセント。
・ジャーマンポテトのオムレツ
スペイン風のオムレツで具がゴロゴロ入っているボリューム満点の一品。
・山形豚の串カツ
濃い味わいの串カツでビールが進む。ソースをかけて召し上がれ。
・牛肉のビール煮
ベルギーの郷土料理で、銀座ライオンで代々伝わる伝統の料理。
・ズワイガニのカニクリームコロッケ
カニがたっぷり入っていて、ビールに合う濃いめの味付けが銀座ライオンならではの特徴。
特製プレートとビールを堪能しながら、各テーブルで自己紹介タイムが始まります。参加者それぞれが、このイベントに参加した理由やサッポロビール、銀座ライオンへの熱い想いを語り合います。初対面同士とは思えないほど会話が弾み、早くも意気投合する方々が多く見られました。


銀座に息づくサッポロビールの物語
引き続きビールと料理を味わいながら、銀座エリア担当の[はつさん]より、サッポロビールと銀座が深く結びついてきた歴史が紹介されました。
その始まりは1934年4月。サッポロビールの前身である大日本麦酒が、新たな本社ビル「銀座ビル」を竣工した時でした。その場所こそが現在のビヤホールライオン 銀座七丁目店であり、当時から1階は「銀座ビヤホール」として開店したんです。
1968年から1999年まで、銀座の金曜の夜には「音と光のパレード」が行われていました。銀座に本社がある企業だけが出せる“花自動車”とブラスバンドが銀座通りを華やかに彩り、ここにサッポロビールも度々参加していました。
サッポロビールの“花自動車”の写真。とても華やかです。
また、1997年には現在の「GINZA PLACE」がある銀座五丁目に、当時日本最大級の缶ビール立体広告を設置。2005年からは「サッポロスター★ビジョン」が点灯し、形を変えながらも銀座の街に情報を発信し続けてきました。
他にも、現在はユニークな形で銀座の名店との繋がりを体現しています。「GINZA PLACE」地下の「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」では、2019年の創業以来、「銀座サンド」という特別なメニューを提供しています。これは、銀座のさまざまな名店の味をサンドイッチで楽しめるというユニークな企画で、あんぱんで有名な「銀座木村家」や日本初の本格インド料理店の「ナイルレストラン」など、名だたる老舗とコラボレーションをし続けているんです。
[はつさん]は熱く語ります。
「銀座の飲食店や経営者の方は、いかにこの街を発展させるかを常に真剣に考えています。サッポロビールも銀座を盛り上げていくために、今後ますます尽力していきたいと考えております。それでは最後に、皆様と共に乾杯したいと思います。カンパーイ!」
「銀座!」
こうして、サッポロビールと銀座が育んできた深い繋がりを改めて知ることができました。

銀座ライオンの物語とビヤホール文化の魅力を紹介
続いて、株式会社サッポロライオンの会長[チェアマン]から、銀座ライオンの歴史やビヤホール文化の魅力を紹介。
時代の流れとともに銀座の街並みは大きく変わりましたが、人々の交流の場として変わらずに愛され続けているのが銀座の街、そして銀座ライオンです。
その歴史は、当時の日本麦酒株式会社の社長・馬越恭平が、「恵比寿ビール」の宣伝のため、1899年8月4日に日本初のビヤホール「恵比壽ビヤホール」を銀座八丁目に開店したことが始まりです。馬越はビヤホールを単なる飲食店ではなく、重要な社交の場と捉えていて、そのモダンな店構えは東京中の話題になったそうです。当時のビール価格は500mlジョッキで10銭。今の金額に換算すると約5000円という高価なものでしたが、大瓶ビールが20銭だった時代だったので比較的手頃に楽しめる場所として、一日800人もの人々が訪れたそうです。
その後、1911年には現在の「GINZA PLACE」がある場所に、上品なレストランであり社交場でもあった「カフェー・ライオン」が開業。ちなみに、「ライオン」という名は、ロンドンのピカデリー広場に位置するレストラン会館「LYON(ライオン)」に由来します。
そして、[はつさん]からも紹介があった通り、1934年に銀座七丁目に「銀座ビヤホール」が誕生しました。後世にまで残る、日本のビール文化を代表するビヤホールを作ろうという想いのもと建てられたこの場所は、「豊穣と収穫」をコンセプトとした内装が特徴です。豊かな実りを象徴する大麦や葡萄の装飾、正面には華やかなガラスモザイクの大壁画が配されるなど、贅を尽くした造りとなっています。現在でもその面影は残っていて、現存する日本最古のビヤホールとして今も訪れる人々に当時の雰囲気を伝えています。

ここで、参加者の皆さんの中から数名に、「銀座ライオンでの思い出」を語っていただく時間が設けられました。最初に語り始めた男性は、「今日は夫婦で参加しているのですが、私たちの婚姻届はここ銀座ライオン本店で書いたんです」と。会場が大きな拍手に包まれます。
続いて、「息子がサッカー留学に行ってしまい、週末の楽しみだったサッカー観戦がなくなったんです。そんな時、銀座を散策中に銀座ライオンを見つけました。それ以来、夫婦で息子の試合動画を見ながら、ここでビールを飲むのが新しい週末の習慣になりました。実は、一昨日も来たばかりなんです。銀座ライオンのスタッフさんの程よい距離感の素晴らしい接客も好きです」という、心温まるエピソードを紹介してくれました。
また、別の方からは「妻が大切な試験に合格した際、お祝いの場所として銀座ライオンを選びました。他にも誕生日や記念日など、特別な日には必ずここを訪れています」というエピソードも。
語られたのは、どれも銀座ライオンへの深い愛情とかけがえのない思い出ばかり。会場の拍手は鳴り止みません!

銀座ライオンビルには
龍神様をお祀りしている社があった
続いて、[チェアマン]から銀座ライオンビルのさらなる特別な一面が紹介されました。なんとこのビルの屋上には社があり、守り神である龍神様が祀られているというのです。創建当初は地下にあったそうですが、日枝神社の方から「龍神様は日の当たる場所、空へ昇りやすい場所に鎮座すべき」と教えられて、20年前に現在の屋上へと移されたとのこと。
熟練の宮大工によって造られた社には、スタッフが毎日ビールをお供えし、月に一度榊が交換されています。説明が終わると社がある扉が開かれ、参加者一同は起立。[チェアマン]の呼びかけで厳かに二礼二拍手一礼が行われ、会場は大きな拍手に包まれました。


最後に[チェアマン]から、「この場所で長きにわたり育まれてきたおもてなしの心、そしてここで結ばれてきた人々の絆を、これからも大切に守り続けていきたいと思います。それでは、90年以上の歴史を持つこの特別な場所で再び乾杯をしたいと思います」
ここでの乾杯は銀座ライオンならではのスタイルで。8月4日の「ビヤホールの日」にはお馴染みの、力強いライオンの雄叫びです。
「カンパイ!」
「ウォーーー!」

最古”赤星”と現在”黒ラベル”の
銀座ライオンでしかできない飲み比べ
ここからは、ビール文化広報室の[でらりん]から、サッポロビールと「サッポロ生ビール黒ラベル」のルーツについて紹介しれくれました。
まず語られたのは、サッポロビールの原点。それは1869年、北海道開拓使の設置に遡ります。当時、貴重な資源であった毛皮を狙うロシアの脅威から北海道を守るために設立されたのが開拓使でした。
その後、開拓使はドイツでビール醸造を学んだ初の日本人、中川清兵衛を迎え入れ、北海道での醸造所建設に着手。1876年9月23日に「開拓使麦酒醸造所」が開業しました。その背景には、日本がビールを外国人に販売して外貨を獲得することで国力を高めるという目的があったんです。北海道が選ばれたのは、ドイツタイプのラガービールを作る上で、気候が最適だったため。ちなみに、開拓使はビール以外にもワインや絹の工場も設立しています。
そうして1877年、日本で現存する最古のビールブランド「サッポロラガービール」のルーツである、冷製「札幌ビール」が誕生しました。「冷製」とは、低温で長期熟成させたドイツ式ラガービールのクリアな味わいを際立たせる意味で名付けられました。
「サッポロラガービール」のラベルといえば、その愛称の由来にもなっている“赤星”のマークですよね。この印象的な星マークは、サッポロビールのルーツである開拓使のシンボル、五稜星に由来します。ラベルの変遷を辿ると、デザインは変化しても常にこの五稜星が輝き続けていることが分かります。
一方、「サッポロ生ビール黒ラベル」の起源は、1957年に発売された「サッポロ壜生ビール」にあります。その後、1977年に「サッポロびん生」として全国発売されると、そのすっきりとした味わいが評判となり大ヒットを記録。「黒ラベル」という愛称で親しまれ、1989年には正式なブランド名として採用されました。
こうして“赤星”と“黒ラベル”のルーツが紹介されたところで、一人1本「サッポロラガービール」が配られました。そして、[でらりん]による、“赤星”をおいしく注ぐためのレクチャーが各テーブルで行われました。グラスを11度から12度ほど傾け、勢いのあるビールをグラスの中で優しく受け止めながら、グラスの中でビールを左回転させるのがポイントだそう。そうすることで、余分な炭酸ガスを抜き、雑味を泡に閉じ込めることができるとのこと。



説明するのは簡単ですが、いざやってみるとなかなか難しい。しかし、上手くいった人からは「液体と泡のバランスが絶妙でおいしい!」という声が上がっていました。
そして、銀座ライオンのベテランスタッフによる、一度注ぎの“黒ラベル”と、参加者自身が丁寧に注いだ“赤星”を飲み比べるという、贅沢なテイスティング体験へ。熱心な赤星ラバーからは、「どちらも美味しいけれど、、やっぱり赤星が一番!」というメッセージも飛び出しました。



黄金比率を目指して!
黒ラベルの一度注ぎ体験
続いて、参加者全員が「サッポロ生ビール黒ラベル樽生ビール」の一度注ぎに挑戦する貴重な体験の時間へ。サーバーにグラスをセットする角度など、スタッフからレクチャーを受けていざ実践。ほんの一瞬でグラスがビールでいっぱいになってしまうので、皆さん真剣な表情。ですが、やはり難しくて想像以上に泡が多くなってしまう方も。そんな中、見事な黄金比率のビールを完成させた方もいて歓声が上がっていました。「難しかったけれど、自分で注いだビールは格別」という大満足の声が多く聞かれました。




アルプス音楽団の演奏に合わせて
歌って踊ってみんなで乾杯
イベントのフィナーレにはアルプス音楽団が登場。誰もが耳にしたことのある陽気なワルツやアルプス民謡を演奏してくれました。その演奏の間にも、音楽に合わせてドイツ語の「Hoho(高く)」、「Prost(乾杯)」の掛け声で乾杯を重ねます。




演奏の興奮冷めやらぬ中、最後の記念撮影へ。撮影の合図はもちろんこちら。
「カンパーイ!」
「サッポロ―!」
こうして、大充実の2時間が幕を閉じました。イベント終了後、参加者の皆さんからは喜びの声が続々と寄せられました。
「共通の趣味で繋がれるって、本当に素晴らしいですね」
「こんなにたくさん乾杯できて最高に楽しかったです。やっぱりサッポロビールが一番!」
「サッポロビールや銀座ライオンの歴史を社員の方から直接聞けて、貴重な経験でした」
「一度注ぎを実際に体験できたことは、忘れられない思い出になりました」


合同ファンミーティングは今後も開催予定
今回のような「サッポロビール×銀座ライオン 合同ファンミーティング」は、今後も年内にあと2回の開催を予定しております。イベントの詳細や応募方法については、SAPPORO STAR COMPANY公式サイトをチェックしてくださいね。運営スタッフ一同、皆さまと会える日と心より楽しみにしています。
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写真:川端 健太(MASH)
