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サッポロを愛してやまないオトナたちの集い 「SAPPORO STAR COMPANY オンライン入社式」レポート
サッポロビール公式ファンコミュニティ「SAPPORO STAR COMPANY(サッポロスターカンパニー/愛称:スタカン)」は、サッポロをこよなく愛するオトナたちの集い。サッポロ愛がありさえすれば、誰でも入れる“会社”ですが、やはり入社式くらいはあってもよいのでは? ということで、オンラインで開催となりました。今回はその模様をお伝えします。
全国から“スタカン”社員が参加したオンラインでの入社式
サッポロ公式ファンコミュニティのスタカンは、オウンドメディアを担当するスタッフを中心に始められた取り組み。
乾杯する喜びをもっともっと広めたい! そして、サッポロビールの商品をご愛飲くださっているお客様と、もっと近い距離でつながりたい!
こんな想いが形になったものです。
おかげさまで、当日は開始前から50人くらいの方が次々と接続し、そして定刻である19時を迎えました。
「皆さん、ビールの準備はできていますか? 7時になりましたので、これよりオンライン入社式を開催させていただきます!」([[わかさん])
若干の緊張もあるのか、いつものオンラインファンミーティングよりはいくぶん抑えたテンションで入社式ははじまりました。
この入社式に限らず、スタカンのオンラインファンミーティングはご参加くださる皆さんとサッポロビールの社員とで作り上げるイベントです。Zoomの機能を使ってリアクションしたり、チャット機能を使ったり、またできればカメラをオンにして積極的に参加していただくことをお願いしています。
[わかさん]による一通りの説明もそこそこに、やっぱりスタカンのイベントといえば、まずは乾杯。いつものごとく、[わかさん]がサッポロ流の唱和を説明し、さぁ、乾杯です。
「かんぱーい!」([わかさん])
「「「サッポロー!」」」
[わかさん]たち出演者だけでなく、運営スタッフも全員がビールを手に乾杯に参加しました。
“スタカン”社員歓迎イベントその1「ビア検クイズ」
乾杯が終わると、黒ラベル THE SHOPで売られているバケットハット「Bucket-01 黒ラベル」を被った[わかさん]のリードでサッポロビール社員の[たてぃ]と[山ねずみ]が自己紹介をしていきます。
「皆さんはじめまして。新潟出身でサッポロビールファン歴14年の[たてぃ]です。好きな商品はSORACHI 1984。香りと味わいがとても大好きです。」([たてぃ])
「サッポロビールの小動物、[山ねずみ]です。好きなビールはワタシが入社した1987年に発売になったエーデルピルスです。サッポロビールファン歴は40年目になります。」([山ねずみ])
実は今回、この2人はそれぞれの特技を活かした大きな役割をこなすことになっているのです。まずは[山ねずみ]の「ビア検クイズ」から。
[山ねずみ]は九州や近畿で営業を経験した後、ヱビスビールのブランドマネージャーなど、多彩な経歴を誇るベテラン社員。実は一般社団法人日本ビール文化研究会の一員として、「ビア検」の仕事もこなしているんです。
ビア検とは、ビールの歴史や製法、原料、種類といった知識をはじめ、おいしく飲むための方法など幅広い知識が試される資格検定「日本ビール検定」のこと。2012年にはじまり、これまでに2万人を超える合格者を輩出しています。クイズはこのビア検に実際に出されたことのある問題がぜんぶで5問出題され、Zoomのチャット欄で示されるリンク、あるいはQRコードでフォームを開き、そこに回答を入力していただくという形式です。
畑の写真からビールに関するどんな作物を作っているのかを当てるものや、1887年(明治10年)に発売されたサッポロビールの醸造所の名前を答えるもの、1959年(昭和34年)に発売されたプルタブのないサッポロビールの缶の開け方を答えるものなど、問題のジャンルは多岐に渡り、選択式の回答でなければ誰も答えられなさそうなものも含まれていました。
参加者の皆さんが回答される5分間の間、[わかさん]は[山ねずみ]にビア検についての質問をぶつけていました。基礎的な知識を求められる3級は、「テキストをきちんと通読すれば合格できると思います」とのこと。合格率は約90%で、受けた人はより一層ビールが好きになるそうです。
酒類を扱う仕事のかたやビール愛好家に向けた中級レベルの2級だと、合格率は50%。そしてビール愛好家の頂点、自らビール文化を発信できるビールの伝道師レベルと言われる1級は、今まで120人くらいしか合格者がいないそうです。実はもうひとりのゲスト、[たてぃ]はなんとこのビア検1級合格者のひとりなんですね。
[山ねずみ]による解説とともに答えあわせがはじまると、皆さんからの反応は、一喜一憂。やっぱり難しいものもあったようです。ちなみに成績の上位5名に対しては、賞品として、[山ねずみ]が監修に携わった「知って広がるビールの世界 日本ビール検定公式テキスト(2024年4月改訂版)」(翔泳社刊)が贈呈されました。
このビア検、今年も9月から10月までの約2ヶ月間に渡って全国47都道府県の約360会場で試験が開催されるとのこと。ビールをより深く知りたい、楽しみたいという人なら誰でも受験することができるので、ここをお読みのぜひ皆さんもぜひ受験されてみてはいかがでしょうか? 申込受付は7月1日から始まっています。詳細はビア検公式サイトをチェック!試験なんか受けたくないという方も、ビール好きならこのビア検のテキストはかなり楽しめるはず。「知って広がるビールの世界」のタイトルっのとおり、読めばビールについての新しい発見があること間違いナシですよ。
●ビア検(日本ビール検定 – 旧:びあけん)公式サイト
その一手間がビールをよりおいしく!
お次はサッポロビールで広報を担当している[たてぃ]のコーナーです。趣味は「ビールの勉強」と語る[たてぃ]は仕事以外の時間も海外のビールを勉強したり、クラフトビールのブリュワリーに飲みに行ったりしているそう。週末も含めてビールのことで頭がいっぱいな生活を送っているそうです。
ちなみに前述のようにビア検1級保持者である[たてぃ]ですが、2回目のチャレンジで合格したとのこと。しかも、それだけに止まらず、昨年審査員資格も取得し、今年の2月に横浜で行われた日本最大級の審査会に審査員として参加したそうです。
そんなビール愛あふれる[たてぃ]は、缶ビールや瓶ビールのグラスへのおいしい注ぎかた「三度注ぎ(さんどつぎ)」を教えてくれました。
三度注ぎは文字通り3回にわけてグラスへビールを注ぐやり方です。まず一度目は缶を開けたらなるべく高い位置から勢いよく、グラスの半分くらいの高さまでビールを注ぎます。グラスの底にビールを当てることによって、きめ細やかな泡を出すのが目的です。
二度目の注ぎは、液と泡が1対1くらいになってから。今度はゆっくりと低い位置から泡の上部がグラスの9割くらいになるまで注ぎます。
液と泡の比率が6:4くらいになったら、いよいよ仕上げとなる三度目の注ぎです。三度目もまたゆっくりと、泡のトップがグラスの縁を越えて盛り上がるまで注いでいきます。グラスのなかで液と泡の比率が7:3くらいになれば理想的。ちなみに黒ラベルの星が描かれたグラスの場合、星の肩の部分に泡と液との境目が来るように注ぐと、それが理想の比率になるんだそうです。
注ぎ方の実演をしながら、[たてぃ]がその意味を解説してくれます。
「ビールはとても繊細な飲み物で、空気に触れるとどんどん酸化が進み、味と香りが飛んでしまうんですね。」([たてぃ])
ビールにとって泡はふたの役割をしてくれる存在。泡が長く残っているほどそれだけおいしく飲み続けられるというわけです。グラスの縁より高く泡を盛る三度注ぎは、消えにくい細かい泡をしっかり盛ることができる注ぎ方なんですね。
「ビールの泡には蓋としての役割のほか、炭酸の刺激を和らげ飲みやすくしてくれる効果もあります。ビールの苦味の成分はホップに由来するんですけど、泡のほうがその成分が濃く含まれているので、液体より泡のほうが苦いんですよ。」([たてぃ])
参加者の皆さんも[たてぃ]にあわせて三度注ぎを試されていたのですが、三度にわけて注ぐはずが、「途中でビールがなくなっちゃった」なんていうかたも……。それぞれグラスの大きさの違いなどもあり、慣れるまで少し難しいかもしれませんね。
綺麗に注ぎ終わった[たてぃ]は「せっかくなので」と、皆さんといっしょにこの日2回目の乾杯。何度やっても乾杯って楽しいですよね。
ちなみにビールは注ぎ方で味が大きく変わる飲み物でもあります。同じ黒ラベルを3つの注ぎ方で提供している東京・銀座の黒ラベル THE BARや、10種類以上の注ぎ方を実演してくれる東京・中野の麦酒大学(びーるだいがく)、広島の生ビールの名店ビールスタンド重富など、[たてぃ]は多彩な注ぎ方で味の違いを楽しませてくれる全国の有名店も紹介してくれました。
決定!これがスタカンのキャッチフレーズ
[たてぃ]による三度注ぎ講座のあとは、[わかさん]からスタカンの活動などに関するアンケートが出されたり、ほかの業務依頼についての説明が行われました。ビア検クイズのときと同様、フォームに記入していただく形式です。
こうして社員の皆さんから寄せられる貴重なご意見は、たとえば賞品に関するものであればダイレクトにブランド担当へ伝えたり、あるいは今後のスタカンの活動を計画する際の参考にさせていただいたりと、しっかり活用させていだだきます。こうしたお客様とのコミュニケーションこそ、スタカンが生まれた大きな理由のひとつですからね。
そんな中、スタカンにとってはかなり重要な質問も社員の皆さんに投げかけられました。実は今年の頭に「わたしたちにぴったりな“キャッチフレーズ”募集中!」と、スタカンのキャッチフレーズを募集する業務依頼を出していたのですが、そのキャッチフレーズをこの場で最終決定してしまおうというのです。
皆さんから寄せられたスタカンを表すキーワードやイメージなどを元に、運営スタッフは以下の3つの案を応募いただいた方の声を元に作成しました。
① カンパイで、もっと近づく。
② 集まる、カンパイする、好きになる。
③ 仲間とカンパイしたくなるカンパニー。
乾杯はお酒がよりおいしく感じさせてくれるだけでなく、皆さんとサッポロビールの距離を近づけてくれるような実感もあります。皆さんにとってもそういう存在でありたいという想いがこれら3つのキャッチフレーズには込められています。そして皆さんからの投票で、このなかからひとつを採用するわけです。
皆さんからの投票と集計を待つあいだに、[たてぃ]と[山ねずみ]にも意見を聞いてみました。
「どれも甲乙つけがたいと思うんですけど、自分がもっとも叫びたいと思うのは①ですね。」([たてぃ])
「ぜんぶいいんですけど、私も①の『乾杯でもっと近づく』かな。」([山ねずみ])
図らずも2人の意見は①で一致。[わかさん]は「どれになってもいいと思えるものを厳選してきた」とのことですがはたして結果は……? 実はもうこのページにその結果は出ているんですね。ページの左上を見て下さい。そう、結果は、
② 集まる、カンパイする、好きになる。
となりました。是非サイトをチェックしてみてくださいね。こちらからご覧いただけます★
突如飛び出した「ラッキーヱビス」の詳細情報とは?
内容盛りだくさんの入社式もいよいよ終盤。キャッチフレーズが決まったあとは、いつになく真剣な口調の[わかさん]からスタカンの今後に関する皆さんへのお約束が語られました。
スタカンでは今後もサッポロ愛のある皆さんとのつながり、つながったことで聞くことができる皆さんのリアルな声、オンラインミーティングやイベントを通じて得られる皆さんとの交流や体験を大事にしていくということ。そして、メーカーとお客様とを少しでも近い距離でつなげられるファンコミュニティを目指すこと。
スタカンではサッポロビールとスタカン社員の皆さんと繋がる様々な企画を立案中であることもアナウンスされました。
そしてラストは皆さんからの質疑応答の時間です。終売となってしまった商品に関するものですとか、三度注ぎは発泡酒や新ジャンルで変わることはあるのかといった疑問、札幌駅構内にあるBEER STAND SORACHIの存続について、などなど、さまざまな質問やご意見が寄せられました。
ちなみに[たてぃ]によると、発泡酒や新ジャンルも注ぎ方によって味が変わることは確かではあるものの、ビールとは麦芽の量が違うため、グラスに注いだときの泡立ちが少し違うとのこと。注ぎ方による味の違いはやっぱりビールがいちばん体感できるそうです。
また、驚いたのは「ラッキーヱビス」の出現確率についてのやりとりです。瓶のヱビスビールのラベルをよく見ると、たまに恵比寿様が持っている鯛が2匹描かれていることがあり、それをラッキーヱビスと呼んでいます。ラッキーヱビスの出現確率は、ネット上の記事によって1000本に1本と書かれていたり、数百本に1本と書かれていたりとマチマチ。いったい正確な確率はどれくらい?という質問があったのです。
これに回答したのは、[山ねずみ]。[わかさん]も知らなかったことですが、なんとラッキーヱビスの生みの親は、[山ねずみ]だったんですね。
「サッポロビールとしては数百本に1本と答えています。しかし、ラッキーエビスが描かれたラベルはランダムに生産ラインに混じっていくので、正確な確率はわかりませんし、どこにあるかは社員も知りません。」([山ねずみ])
見つけた人は本当にラッキーとのことでした。もし瓶のヱビスビールを飲むことがあったら、忘れずにラベルをチェックしてみてくださいね。
(後日談)
ラッキーヱビスについて説明してくれた[山ねずみ]から後日報告がありました。なんと[山ねずみ]本人が、6月に銀座のとあるおでん屋さんでラッキーヱビスに遭遇したとのこと!それがこの写真。ヱビスプレミアムブラック小びんのラッキーヱビスです。
(文・写真=稲垣宗彦)