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自分でデッキを作ってみよう!きょうま先生に教わる初心者向けShadowverse講座~第3回~
初心者向け『Shadowverse』講座をお届けする本連載では、プロとして活躍する「レバンガ☆SAPPORO」所属のきょうま選手へのオンライン取材を通じて、初心者の目線から『Shadowverse』を楽しむためのさまざまなアドバイスを聞いていきます。
第2回では、初心者がプレイの中でつまづきやすい要素について、わかりやすく解説していただきました。第3回では、カードゲームの醍醐味の1つ、デッキ作成について教えていただきます。記事を読みながら、ぜひ一緒にデッキを作っていきましょう!
■プロフィール
「レバンガ☆SAPPORO」きょうま選手
プロeスポーツリーグ『RAGE Shadowverse Pro League』を戦う、レバンガ☆SAPPORO所属のプロゲーマー。2018-19シーズンでは年間チャンピオンとなり優勝インセンティブ1000万円を獲得。チームリーダーを務める。
個人戦績:shadowverse Premier cup 2018 Tokyo 優勝、RAGE shadowverse Starforged Legends 2pick 優勝
デッキ作成に挑戦! 無課金でもデッキは作れる?
――第2回の内容を踏まえて、選んだリーダーのメインストーリーを「1.災いの樹編」クリアまで進めました。構築済みデッキを使っていたのですが、そろそろ自分のデッキを作ってみたいです!
きょうま:
自分でデッキを組んでいくのは、カードゲームの醍醐味の1つですね。今回は、デッキを作る上での基本的な考え方や手順をお伝えしたいと思います。
――無課金でもデッキを作れるのか気になります。やはり、ある程度は課金が必要ですか……?
きょうま:
いえ、無課金でもデッキは作れます。僕自身、プロになるまで一度も課金をしたことがなかったんですよ。プロになってからも、課金はほとんどしていません。
もし時間を掛けることなく、一気に強いデッキを作りたいと思うなら、もちろん課金してカードを手に入れるのも良いと思います。ただ、「まずは課金せずにデッキを作ってみたい」という人も多いと思うので、今回は無課金の範囲でデッキを1つ組んでみましょう。
デッキ作成の基本1:コストカーブを意識する
――まずは、デッキを作る時の基本的な考え方について教えてください!
きょうま:
基本的な考え方は、大きく3つあります。1つ目は、コストカーブと呼ばれるものです。デッキの編成画面や確認画面で、上部にグラフが表示されていますよね。これが2コストから大きなコストになるにつれて、少しずつ下がっていくのが理想的なコストカーブです。
1コストのカードは数自体が少ないので、あまり気にする必要はありません。デッキタイプによる違いはありますが、基本的には7コストや8コストのカードがたくさん入っていても使い切れないので、コストが大きくなるにつれて枚数が減っていく形が望ましいです。
――理想的なコストカーブは、どのクラスでデッキを作っていても同様ですか?
きょうま:
コストカーブを意識すること自体は必要なのですが、必ずしもすべてのデッキで同様のカーブになるとは限りません。クラスの特性による違いもあって、次の項目で例に挙げるウィッチなどは、コストカーブが違った形になりやすいですね。
最近では、エンハンスやアクセラレートを持つカードが増えているので、それによってもグラフで見た時のコストカーブが変化します。例えば、アクセラレート2を持つ8コストのカードの場合、主にアクセラレート2で使う目的でデッキに入れていても、表示上は8コストになる、などですね。
デッキ作成の基本2:カード同士のシナジーを考える
――続いて、基本的な考え方の2つ目は、どのようなポイントでしょうか?
きょうま:
2つ目は、カード同士の相性です。よくカードのシナジーとも呼ばれますね。これについては、ウィッチのデッキを例に挙げて解説していきましょう。
ウィッチには「スペルブースト」というクラス特性があり、スペルをプレイするたびに、手札にあるスペルブーストを持つカードのコストを下げたり、与えるダメージを上げたりすることができます。
これを活かしたデッキを作るため、例えば「陰陽の開祖・クオン」などを始めとして、スペルブーストでコストがマイナス1されるカードをデッキに入れます。そして、コストの低いスペルのカードを入れていくと、このようになります。
このデッキは、スペルブーストをするカードと、スペルブーストによってコストがマイナス1されるカードの組み合わせで構成されています。つまり、スペルを多く使うほど、手札にあるカードのコストをどんどん下げることができる、というわけです。
ちなみに、「小さな優等生・キョウカ」はフォロワーですが、ファンファーレと進化時にスペルブーストする効果を持っています。また、「未知の求道者・クラーク」はアクセラレート2のスペルとして使うことができるため、デッキに入れています。
このように、カード同士の相性が良いものを組み合わせて、デッキを作っていくことが大切です。
デッキ作成の基本3:フィニッシャーを決める
――だんだんデッキ作成のイメージが掴めてきました。3つ目は、どんなポイントですか?
きょうま:
3つ目は、フィニッシャーです。例外もありますが、どのようなデッキであっても多くの場合、最終的な勝負の決め手となるフィニッシャーが定まっています。
ここではドラゴンのデッキを例に挙げて、解説していきましょう。現在、ドラゴンクラスで主流となっている「自然ドラゴン」のデッキでは、「呪われし影・ヴァイディ」というカードがフィニッシャーとしてよく使われています。
このカードは、ファンファーレで「影の侵食」というカードを手札に加えます。「影の侵食」の能力は、そのバトル中に破壊された自分の「ナテラの大樹」の数だけ、相手のリーダーにダメージを与えるというもの。このダメージで勝つというのが、このデッキの主な勝ち方なんですね。
これをフィニッシャーとして使うためには、「ナテラの大樹」を手札に加えるカードを多く入れておく必要があります。
このデッキには、「雷電のヴェロキラプトル」を始めとして、「ナテラの大樹」を手札に加えたり場に出したりするカードを6種類入れました。これらのカードから入手できる「ナテラの大樹」を使っていくことによって、最終的に「影の侵食」で大きなダメージを出すことができます。
このように、そのデッキでの勝ち方を意識して、フィニッシャーのカードをしっかりと活かせるような組み方をしていきましょう。
ちなみに、デッキ作成時の小技ですが、「ナテラの大樹」で検索するとそれに関連するカードが一覧で出てきます。その他にも、カードタイプなど関連するカードを探したい時に便利なので、ぜひ活用してみてください。
使わないカードを分解し、レッドエーテルを生成
――3つの基本に沿って、さっそくデッキを作りたいです! まずは、どのような作業から始めたら良いですか?
きょうま:
「Shadowverse」では、カードを分解することで、レッドエーテルというカードの生成に必要なアイテムが獲得できます。
まずは、「カード一覧/生成」の画面上部にある「一括カード分解」から、余剰カード分解を選択しましょう。1つのデッキに同じカードは3枚までしか入れられないので、持っていても使えない4枚目以上のカードをまとめて分解できます。
次に、もう一度「一括カード分解」を押して、今度は選択カード分解を選びます。所持カードが並んでいる下のカード欄の右上にソートボタンがあるので、順にいくつかの条件を指定して使わないカードを分解していきましょう。
まず、もしアンリミテッドではプレイしない予定なら、カードパックの欄で「CLC」から「ALT」までを選択して、該当するカードを持っていたら分解しても良いと思います。「STR」から「WUP」までは直近の5弾で、ローテーションで使用するカードなので残しておきましょう。
次は、イラストが豪華なプレミアムカードです。ノーマルカードと能力に違いはなく、コレクション要素なので重視するかは人によりますが、分解した時に得られるレッドエーテルが多いという特徴があります。無課金でデッキを作りたいのであれば、優先的に分解するのは1つの方法かもしれません。
そして次に、レッドエーテルが多く獲得できるゴールドレアとレジェンドを選択します。高レアリティのカードを分解するのは判断が難しいと思いますが、ここでさらに「STR」を選択してみましょう。
「STR」は、現在ローテーションで使えるカードパックの中では一番古く、新たなカードパックがリリースされたら、ローテーションでは使えなくなります。直近デッキを作る予定のないクラスのカードであれば、優先的に分解してしまっても良いでしょう。
――選択したカードで、レッドエーテルが10,000を超えました! デッキ作成の目安としては、どれくらいのレッドエーテルが必要なのでしょうか?
きょうま:
作りたいデッキにもよるので、一概に目安を伝えるのは難しいのですが、例えばレジェンドを何種類も含むようなデッキを作ろうと思ったら、30,000~40,000くらいのレッドエーテルが必要になります。
おそらく無課金でいきなりそれだけの量のレッドエーテルを獲得するのは難しいので、最初は10,000くらい獲得できたら、デッキ作成を始めるには十分だと思います。
3つの基本をベースにデッキを作ってみよう
――ここからデッキの作成に入っていくんですね。今回は、最初に選んだリーダーのロイヤルでデッキを作っていきたいです!
きょうま:
現在ロイヤルのカードタイプには、従来からある「兵士・指揮官」に加えて、「自然」や「機械」、「レヴィオン」などもあって、デッキタイプの選択肢が多いんです。全部の要素を入れることはできないので、どれかに絞る必要があります。
デッキ編成の画面で、先ほどと同じようにソートボタンからゴールドレアとレジェンドを選択した上で、生成モードにして見てみましょう。生成モードに切り替えると、自分が持っていないカードもグレーアウトで表示されます。
持っているカードに、ゴールドレアの「栄華のプリンス」がありますね。これは指揮官カードで、兵士フォロワーを強化する効果を持つカードです。せっかく3枚持っているので、今回は指揮官と兵士のシナジーを軸にデッキを作ってみましょう。
――デッキに入れると決めたカードは、3枚ずつ入れるものなんですか?
きょうま:
基本的にはそうですね。先ほどの「栄華のプリンス」との相性を考えて、「必中の狙撃士・ワルツ」や「デュアルブレイダー」、「オースレスナイト」などの兵士カードを3枚ずつ入れてみてください。
足りないカードは、レッドエーテルを使って生成します。ブロンズレアは50、シルバーレアは200で作ることができますが、レアリティの高いゴールドレアは800、レジェンドは3500が必要になります。
今回は、レジェンドの「君臨する猛虎」を生成しましょう。ロイヤルでは明確なフィニッシャーが定まっていないことも多いのですが、これはフィニッシャーとなりうるカードです。指揮官カードなので、他カードとのシナジーもありますね。本当は3枚入れたいところですが、レッドエーテルが足りないので、まずは1枚入れておきましょうか。
また、手札のカードが枯渇しないように、カードを引くドローソースも必要です。ここではカードを2枚引く効果を持っている「居合の真髄」を入れましょう。このように必要なカードを一通り入れたら、あとはコストカーブを意識しながら40枚になるよう調整していきます。
グラフで確認すると、2コストのカードが多くなっていることがわかるので、不要なものを外していくといいですね。より理想的なデッキに近づけるために、レッドエーテルがあればもっと生成しておきたいカードもありますが、これで現段階で作れるデッキとしては一旦完成になります。
作ったデッキを使いながら、試行錯誤してみよう
――きょうま先生、ありがとうございました! 今回の内容を踏まえて、何かやっておくべき宿題はありますか?
きょうま:
作ったデッキを実際に使いながら、より良いデッキになるようカードを入れ替えて調整してみましょう。デッキを作っていると、さまざまなカードのことを覚えるきっかけにもなるので、試行錯誤しながら理解を深めていけると良いですね。
――わかりました! それでは、また第4回もよろしくお願いします。
第4回では、「2Pick」モードにチャレンジ。「2Pick」をプレイするために知っておきたいルールやコツなどについて聞いていきます。次回の更新をお楽しみに!
( 綾本ゆかり=取材・文 )
関連リンク
『Shadowverse』公式サイト https://shadowverse.jp/
「レバンガ☆SAPPORO」公式サイト https://www.levanga.com/esports/
きょうま選手公式Twitter https://twitter.com/gogojade