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伝説のホップ ソラチエースの誕生から40年! 記念イベント「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」開催 【前編】

さる9月5日、今年も恒例のソラチエース誕生祭を開催しました。なんと今年はソラチエースが生まれて40周年というアニバーサリーイヤー。イベント名も「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」として、YouTubeによるライブ配信映像もお届けしていました。その模様を前後編の2回にわたってお送りします。

■ソラチエース誕生をみんなで祝う宴

 伝説のホップと言われるソラチエースが品種認定を受けたのは、1984年9月5日。このホップだけを使ったSORACHI 1984が発売された2019年以降、毎年9月5日にはこれを祝う「ソラチエース誕生祭」を開催してきました。

 今年はソラチエースの誕生から40年に当たるアニバーサリーイヤー。また、SORACHI 1984も発売から5年と、二重の意味で記念すべき年なのです。これを受け、ソラチエース誕生祭も、「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」として、多くのゲストをお迎えした華々しいものとなりました。

 まずはソラチエースについて、さらっとおさらいをしておきましょう。サッポロビールは約140年前の創業当時から、ホップの育種開発を続けて来ました。ソラチエースは、そうしたサッポロが世に送り出してきたいくつものホップのうちのひとつです。前述のように1984年9月5日に品種認定を受けるのですが、実はここから長らくソラチエース不遇の時代が続きます。

 ソラチエースはレモングラスやヒノキに例えられる華やかな香りを持つ個性の強いホップです。このフルーティーで独特な香りは、当時の日本で好まれたスッキリとした味わいのビールにはあまり向いていないとされ、選ばれることはありませんでした。

 そんなソラチエースに転機が訪れたのは、2000年代半ばになってから。ソラチエースはアメリカのホップ農家のマネージャー、ダレン・ガメシュさんに見出され、それをきっかけに欧米のクラフトビール醸造家たちにまたたく間に知れ渡ることになったのです。

 日本で生み出されながら、歴史のなかでいったんは埋もれ、それが約20年もの時を経て、世界で脚光を浴び、世界のビール醸造家たちから高い評価を受ける……。こんな数奇な運命から、ソラチエースは「伝説のホップ」などと呼ばれるまでになりました。

 そしてソラチエース誕生から35年を経た2019年には、親元のサッポロビールから、ソラチエースだけを使ったシングルホップのゴールデンエール、SORACHI 1984が日本で発売されました。ソラチエース誕生祭はこの年から続く、文字通りソラチエースの誕生を祝うイベントなのです。

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今回の会場は、銀座ライオンビルの6階にある銀座クラシックホール。時代を感じさせる内装がとても素敵なホールです。SORACHI 1984のブリューイングデザイナー、新井健司がジャンプ中澤さんを相手役に進行を務めます。

■いつものSORACHI流コールで乾杯!

 今年の誕生祭も、MCを務めるのは全国を飛び回る大人気の実演販売士、ジャンプ中澤さん。SORACHI 1984のブリューイングデザイナーである新井健司とともに、軽妙なトークを繰り広げていきます。

 中澤さんがマイクを置いたまま第一声のあいさつをしてしまうといった軽いハプニングもありながら、イベントは例年通り、18時30分に開演となりました。やはり話題となるのは、ソラチエースの誕生から40年、SORACHI 1984の発売から5年目にあたるという点です。短命に終わるブランドも珍しくないなか、5年という節目を迎えられたことは本当にありがたいこと。まさにお客様のご支持があってのこと。新井も「これだけ長くやってこられたのも、応援してくださっている皆さんのおかげです」とお礼を述べました。

 そしてビールのイベントなら欠かせないのが、乾杯です。SORACHI 1984のイベントにおける乾杯には、お約束があるのです。

「私が乾杯と申し上げますので、皆さんは『ソラーチ!』と語尾を上げてご唱和いただければと思います。これにはコツがありまして、恥ずかしがらないことです。恥ずかしがらず大きな声で『ソラーチ!』とご唱和ください」(新井)

 そうなのです。「カンパーイ!」に「ソラーチ!」と応じるのがSORACHI流。クラシックホールにご出席いただいた皆さんからは、アドバイス通りに「ソラーチ!」と声が上がり、1回目の乾杯は大成功でした。

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サッポロビールのイベントは乾杯なくしてはじまりません。ただし、SORACHI 1984のイベントでは乾杯にも特別な流儀があるのです。「カンパーイ!」のかけ声に、「ソラーチ!」とラにアクセントを置いて語尾を上げて応じます。乾杯とともに、各テーブルに笑顔が弾けました。

■杉谷拳士さんが箱でストックする飲み物とは?

 恒例となっている19時8分4秒の乾杯を終えたあと、1人目のゲストとして登壇されたのは、昨年もご登場いただいた元プロ野球選手の杉谷拳士さん。このイベントのために前日に台湾から帰国されたばかりだったそうです。

 ポッカサッポロ北海道素材アンバサダーを務められている杉谷さんは、ホップつながりで「北海道富良野ホップ炭酸水」をご紹介してくれました。

 キャップを開けた瞬間からホップが香るというこの炭酸水。ほろ苦くさわやかな飲み口に夢中の杉谷さんは、これがないと「不安でしょうがない」そうで、何箱も家に常備しているそうです。

「こうやって話していても早く飲みたい気持ちが高まってくるんです。飲んでもいいですか?」と、富良野ホップ炭酸水をぐいっとひと飲みする杉谷さん。本当にお好きなのだと伝わってきます。

 仕事に行くぞと朝飲んでもよし、リラックスする夜に飲んでもよしと、杉谷さんは朝に夜にこの富良野ホップ炭酸水を飲んでいるとのこと。

「最初は普通の炭酸水かなと思ったら、後からふわっと香る、これがホップの香りですよね?」と、続けて飲んでみた中澤さんが感想を述べます。炭酸が強すぎないからMCの合間にも気にせず飲めそうと、中澤さんならではのコメントも聞かれました。

 杉谷さんは解説のお仕事のときにも持って行くそうです。実際にこの日も富良野ホップ炭酸水を横において解説の仕事をされたと言います。

「今永投手の好投を見てね、『今日のまっすぐ、ホップしているな』と思いながらね」(杉谷さん)

 そんな杉谷さんのトークに新井も思わず「さすがですね」と笑顔を浮かべました。

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ポッカサッポロ北海道素材アンバサダーを務められている元プロ野球選手の杉谷拳士さんが、昨年に続き北海道富良野ホップ炭酸水をご紹介くださっています。かすかな苦味と鼻に抜けるホップの香り。この炭酸水、本当においしいのです。ひとくち飲んだ杉谷さんもこの表情。

■小杉さんがしたためる今年の書

 杉谷さんに続き、書家の小杉卓さんが登壇されました。小杉さんは21年からソラチエース誕生祭にご参加いただき、毎回圧巻の書のパフォーマンスを披露してくださっています。

 小杉さんのパフォーマンスでは、いつも書かれるその瞬間までどんな文字や単語が選ばれるのか、わかりません。しかし今年は小杉さんが文字を書く前からさまざまな漢字が書かれた小さな色紙がパネルに何枚も貼られています。

 実は小杉さんは7月13日に東京・新橋の体験型ビヤスタンド「L LAB(エルラボ)」で開催された「SORACHI FEST in L LAB」というイベントに参加されていました。通常のSORACHI 1984と限定品の「上富良野産ソラチエース100%使用Ver」、さらに「SORACHI 1984 DOUBLE(ダブル)」と、3種のSORACHI 1984を飲み比べるという、SORACHI 1984好きにはたまらないイベントでした。

 このときに開催された小杉さんによる書道ワークショップでは、参加者の皆さんに「SORACHI 1984を1文字で表すとしたら?」というお題で、お好きな漢字を筆ペンで書いてもらいました。貼られていたのは、そうして書かれた皆さんの作品だったのです。

「SORACHI 1984をどんな方々が飲んでいるのかと、生のお声を聞かせていただきたいなと思いまして、これら1つ1つの作品を書いてもらいました」(小杉さん)

 色紙はぜんぶで40枚。技、紡、悠、凛、爽、馨、躍、嬉など、さまざまな文字が並びます。小杉さんは、これら40枚の作品から受けたインスピレーションをもとに、今年の文字を決められた、とのこと。

 そして声ひとつなく会場中の視線が集中するなか、大きな筆を躍動させる小杉さん。

 墨が乾くのを待つあいだ、新井が寄せられた皆さんの作品についての解説を加えます。

 私も皆さんが文字を書かれた現場にいたんですけど、非常におもしろかったのは、かぶった漢字がほぼないんですよ。かぶったのは2~3文字くらい。それだけお一人お一人のなかにSORACHI 1984への思い入れがあるんだなと痛感しました」(新井)

 そうして書かれた小杉さんの文字は「繋」。わきには「海を越え 空の先へ」というメッセージも添えられています。

 日本で生まれたソラチエースが海外へ渡り、世界中で愛され、そしてまた日本に戻ってSORACHI 1984が生まれる。ソラチエースがたどった40年にわたる歴史のなかではもちろん、SORACHI 1984が生まれてからのこの5年のあいだにも、ソラチエースやSORACHI 1984を軸に、いろいろな人たちの繋がりが生まれ、さまざまな物語と大きなエネルギーを生み出している。

 今回の作品にはそんなところに想いを馳せて選ばれたそうです。

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来場者の皆さんが息を詰めて見守るなか、大きな紙に書をしたためていく小杉さん。思わず引き込まれてしまいそうな迫力です。

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小杉さんが選んだ今年の漢字は「繋」。ソラチエースやSORACHI 1984が紡ぐ人と人との縁やそこで生まれる物語を表しています。パネルの隅に貼られているのが7月のイベントで参加者の皆さんが書いた色紙です。

■そして時刻は19時を迎え……

 このソラチエース誕生祭では、慣例となっているのが、19時8分4秒に行われる乾杯です。これはもちろん、ソラチエースがデビューした年を記念してのこと。

 ステージの場面転換を兼ね、中澤さんが来場者の皆さんにインタビューをして回るなどしてそのときを待ちます。中澤さんの向けるマイクに答えてくださったのは、ビアマイスターの林慧さんと、東京・中野にあるビアバー「麦酒大学(ビールだいがく)」の学長、山本祥三さん。

 林さんは「サッポロビール 黒ラベル THE BAR」や昨年3月に開催されたSORACHI 1984の注ぎ分けイベントに尽力くださったかた。また、山本さんは、今年のけやきひろば 春のビール祭りのSORACHI 1984ブースに続き、この日も来場者の皆さんに1杯目のビールを注いでくださいました。会場にはこうしたサッポロビールやSORACHI 1984とご縁のあるかたがたが招待されていたのです。

 そしていよいよ19時8分4秒が近づいてきたところで、オンライン配信でこのイベントにご参加いただいている皆さんへ乾杯の説明がなされます。オンライン配信ではタイムラグが生じるため、実際の時刻よりも数秒から数十秒遅れて映像が皆さんの元へと届くからです。

「まず皆さんは正しい時刻で『ソラーチ!』と乾杯をしていただいて、あとは少し遅れて流れる映像に合わせて同じタイミングで乾杯していただきます」(中澤さん)

 つまり配信をご覧の皆さんには2回の乾杯を楽しんでいただくというわけです。

 途中からご参加くださった方々のために、新井が改めてソラチエースの来歴とともに、SORACHI流乾杯の流儀を解説。そしてカウントダウンの後、いよいよそのときを迎えます。

「カンパーイ!」

「ソラーチ!!」

 乾杯で生まれるこの一体感。9月5日19時8分4秒は、ソラチエース誕生祭がクライマックスを迎える瞬間のひとつなのです。

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コメントを求められる麦酒大学の山本さん。向かって右隣にはビアマイスター林さんが座ります。SORACHI 1984の感想を求められた林さんは「おいしいですね、何杯でも飲み飽きないです。」とのこと。

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19時8分4秒ちょうどに「カンパーイ!」「ソラーチ!!」と2度目の乾杯。気持ちをひとつにした皆さんがいっせいにグラスを掲げます。

 こうしてはじまった「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」。【後編】では他のビールメーカーさんを招いてのトークショーなど、40周年ならではと感じさせる企画の模様をお届けします。

★後編を読む

★SORACHI 1984ブランドサイトを見る

(文・稲垣宗彦、写真・志田彩香)

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