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伝説のホップ ソラチエースの誕生から40年! 記念イベント「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」開催 【後編】
さる9月5日、今年も恒例のソラチエース誕生祭を開催しました。なんと今年はソラチエースが生まれて40周年というアニバーサリーイヤー。イベント名も「SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―」として、YouTubeによるライブ配信映像もお届けしていました。【前編】では恒例となっている19時8分4秒の乾杯までをお届けしました。今回の【後編】ではさまざまな企画コンテンツの模様をお届けします。
■SORACHI 1984に触発された下國シェフの珠玉の2品
乾杯でのざわめきが落ち着くと、ステージには再び杉谷さんの姿が。「お腹がすいちゃって」と言う杉谷さんの言葉を受け、中澤さんが下國伸シェフをお呼びします。
下國シェフはさまざまなお店で修行を重ね、ミシュラン一つ星の評価を受けた実績もあるフレンチの達人。今は「旭川 食のアンバサダー」を務めています。下國シェフには来場者に提供する料理として、SORACHI 1984にマッチする2品の料理を開発していただきました。
まず1品目は「牛肉SORACHI 1984煮込みのクレープ包み」。
下國シェフが自ら「この見た目のどこが煮込みなのかと、見た目と料理名がぜんぜん違うと思うんですけど」とおっしゃるように、煮込まれた牛肉が半月状のクレープに乗せられています。これはビールを片手に食べられるようにという配慮からだそうです。
大きくかぶりついた杉谷さんが思わず「ん、おいしい!」と声をあげます。クレープにはきな粉が混ぜられ、香ばしさも格別。牛肉もSORACHI 1984をたっぷり使って煮込まれ、その独特の香りをまとっています。
しかもそれを冷製仕立てにすることで、風味をより引き立てているのだそうです。さらにたっぷりと加えられたスパイスが後から香り、「知らず知らずのうちにSORACHI 1984に手が伸びる」(杉谷さん)という逸品です。
続いての2品目は「枝豆ミンチのビール泥棒ハンバーガー」。
これはたっぷりの枝豆にブルーチーズを溶かし、砕いた柿の種、燻製させたマヨネーズを混ぜ、ソースにはウスターソースではなく、煮詰めた醤油を用いた小さなハンバーガーです。「もっとわかりやすくビールとの相性をぐんと引き上げた料理」(下國シェフ)とのこと。
枝豆はビールとの相性のよさがわかりやすい食材。だからこそ、複雑な味わいのSORACHI 1984と組み合わせてもおもしろくない。そう考えた下國シェフが家庭でもかんたんに手に入る素材を組み合わせ、少しだけ手間とひねりを加えて作ったのがこのビール泥棒ハンバーガーです。
「SORACHI 1984自体にこれだけの華やかさや複雑な味わいがあるので、複雑なもの同士をぶつけちゃおうっていうイメージの料理なんですよ」(下國シェフ)
SORACHI 1984は味わいも香りも個性も強いビールであるというのが下國シェフの評価。これ単体で楽しめるものの、でもだからこそ料理人としての血が騒ぎ、「SORACHI 1984をさらに輝かせるのは料理人の仕事」と今回の料理を考案されたそうです。
なお、会場へお越しの皆さんには下國シェフ考案の2品以外にも、ビヤホールライオンが手がけたビールにあう数点のお料理が提供されました。下國シェフのお料理ほどの独創性には欠けますが、こちらも皆さんには大好評でした。
旭川 食のアンバサダーを務める下國シェフが、料理を解説しながら中澤さんと杉谷さんに自らお皿をサーブします。
見てください、「牛肉SORACHI 1984煮込みのクレープ包み」をひとくち食べた中澤さんの表情を! SORACHI 1984をぜいたくに使い、スパイスによって仕上げられたその複雑な味わいが驚くほどSORACHI 1984にマッチするのです。
左が「牛肉SORACHI 1984煮込みのクレープ包み」、右が「枝豆ミンチのビール泥棒ハンバーガー」。ビール泥棒ハンバーガーは、特別な素材を使わずに作られた一品。頑張ればご家庭でも再現できるかも!?
席に戻ってご自分の料理を食べる下國シェフ。出番が終わって緊張がほぐれたうえ、2品とも場内の皆さんに大好評で、表情がだいぶ緩んでいますね。
■ソラチエースを軸にビールメーカー5社が集結
今回のソラチエース誕生祭では、ビールメーカー5社によるトークショーも開催されました。
まず1社目はアメリカのブルックリン・ブルワリーとキリンビールとの共同出資会社であるブルックリンブルワリー・ジャパンさんです。ブルックリン・ブルワリーは2008年にアメリカで「ブルックリン ソラチエース」を発売していますが、実はブルックリンブルワリー・ジャパンさんがブルックリン ソラチエースを日本で発売したのは2019年。SORACHI 1984の誕生と同じ年なのすね。そんなご縁で、ソラチエース誕生祭には第1回目からご参加いただいています。
同様に、第2回目からは、常陸野ネストビールで知られる木内酒造1823さんにもご参加いただいています。同社がソラチエースを使った「ニッポニア」を発売したのはなんと2010年。SORACHI 1984より9年も早く日本にソラチエースを広めてくださっている、いわば先輩なのです。
「実は昨年、日本で育てるソラチエースの量を大きく増やしたんです。その増えた国産ソラチエースを40周年にあわせてクラフトビールブルワリーに販売をして、ビールをつくっていただきました」(新井)
その結果として、よなよなエールで知られるヤッホーブルーイング、それに上富良野に居を構える忽布古丹醸造が新たにジョイン。ソラチエースがつないだご縁が感じられるこの5社によるトークショーが実現することになったのです。
そしてここで新井から、これら5社によるソラチエースを使ったビールを飲めるイベントが9月7日と8日に羽田空港第3ターミナルにある羽田エアポートガーデンで開催されることが告げられました。なお、「SORACHI BEER GARDEN」と名付けられたこのイベントは、おかげさまで大盛況となりました。イベントに先立って9月6日に開催された記者発表会の模様を、別の記事にて改めてご紹介する予定です。
さて、話をトークショーに戻しましょう。新井とともにご登壇いただいたのは、ブルックリン・ブルワリー・ジャパン コマーシャルダイレクターの金惠允さん、木内酒造1823 洋酒製造部ゼネラルマネージャー谷幸治さん、ヤッホーブルーイング 醸造ユニット ユニットディレクターの荒井隼人さん、忽布古丹醸造 代表取締役の堤野貴之さんの4名です。
トークショーでは各社の紹介にはじまり、ソラチエース40周年について、各社にとってソラチエースはどんな存在かといった話題が語られていきました。
印象的だったのは、ニッポニア誕生にまつわるお話です。ある日、ブルックリン・ブルワリーのブリューマスター、ギャレット・オリバーさんが20キログラムものソラチエースを肩に担いで木内酒造1823さんのブルワリーを訪れたとのこと。驚きつつもギャレットさんとともにソラチエースを使っていっしょに仕込みも行い、これが後にニッポニアへとつながっていったと言います。このときのことを谷さんは「封を切ったときのソラチエースの感動的な香りを今でも覚えています」と語りました。
これは2009年10月の出来事だそうです。つまり今年は木内酒造1823さんがソラチエースと出会って15周年、ということになるのですね。ソラチエースは人と人とを繋ぐ、特別なホップであると改めて感じさせるエピソードですよね。
そして今回、こうしたソラチエースで生まれた繋がりに、ヤッホーブルーイングさん布古丹醸造さんが新たに加わりました。荒井さんはソラチエースを「ジャパニーズビアの可能性を切り拓いていく力のあるホップ」と評価しました。また、堤野さんは、上富良野産ソラチエースを使ってビールをつくることができた喜びを語ってくださいました。上富良野産ソラチエースの増産がこのまま順調に進めば、こうした繋がりはもっと広がるかもしれません。ビール好きとしては期待せずにいられませんね。
新井の右から順に、ブルックリンブルワリー・ジャパンの金さん、木内酒造1823の谷さん、ヤッホーブルーイングの荒井さん、忽布古丹醸造の堤野さん。9月7日と8日に開催されたSORACHI BEER GARDENではソラチエースを使ってこの5社がつくったビールを飲むことができました。
ソラチエースとの出会いを語ってくださった谷さん。ちなみに2010年から発売されている常陸野ネストビールのニッポニアは、2022年9月にフルリニューアル。使用する麦芽を100%国産のものにし、国産ホップや国産の酒米「山田錦」を原材料に加えることで、より日本らしさを強く打ち出しています。
■バンド編成による辻本美博さんのスペシャルライブ
そしていよいよクラリネット&サックス奏者のつーじーこと、辻本美博さんのライブのライブが開演です。つーじーさんには今までのソラチエース誕生祭にもご登場いただいていますが、前述のように今回は初のバンド形式。ギターのカワムラヒロシさん、パーカッションの工藤明さんのお二人をバックに、その演奏を披露してくださいました。
もとよりSORACHI 1984のファンだったというつーじーさんは、麦酒大学の山本さんがつないだご縁で新井と知り合ったそうです。新井と意気投合したつーじーさんはその後、SORACHI 1984のCMを制作する際に楽曲を担当。「Tailwind -帆風-」を書き下ろしてくださっています。
「この流れでは『もうその曲を演奏しろよ』って思われるかもしれないんですが、ここからパーティーの結びに向かって音楽とSORACHI 1984のペアリングを私が作っていこうと思います」(つーじーさん)
こんな挨拶とともに、つーじーさんは2021年にリリースしたソロデビューアルバムのタイトルナンバー「Vermilion」からはじまる5曲を演奏してくださいました。これが当日のセットリストです。
<セットリスト>
1. Vermilion
2. A Musette for the Blondie
3. September(Cover of Earth, Wind&Fire)
4. Le temps du clarinet chocolat
5. Tailwind -帆風-
バンド編成ならではのグルーブ感を醸しつつ、誰もがよく知るカバー曲を織り込んで徐々に会場を暖めていくつーじーさん。曲ごとにクラリネットとサックスを使い分けながら、ラストの「Tailwind -帆風-」前にはSORACHI 1984流の乾杯を挟みつつ、冒頭の挨拶通りに素晴らしい演奏で会場を盛り上げてくださいました。
つーじーさんは合間のMCで「やっぱサッポロビール最高やな」と感じたという、ご自身のInstagramについてのエピソードも披露。つーじーさんがCM楽曲を担当していることから、ファンのかたがSORACHI 1984を飲むときに、タグ付けやメンションで報告してくれることがあるそうです。
「僕のところに届いたら、さらにそれをサッポロビールの公式アカウントをメンションしてストーリーに上げるようにしてるんですよ。そうすると、サッポロビールの公式アカウント、100%いいね!をしてくれるんですよ」(つーじーさん)
その律儀さに常日頃から感動していたところ、イベント開始前には楽屋でいいね!をつけているSNS担当者に会うことができ、テンションが超上がったそうです。「これからもサッポロビール、そしてSORACHI 1984をどんどんタグ付けしていこうと思います」と改めて宣言されていました。SORACHI 1984やサッポロビールに対するつーじーさんの熱いファン魂がうかがえた瞬間です。
演奏終了後にはバンド形式での出演をお願いしたという新井も「頼んでよかった」と満足げにコメント。やはりソラチエース誕生祭にはつーじーさんのライブが欠かせませんね。
今回はパーカッションとギターを加え、3ピースバンドとして演奏してくださったつーじーさん。超有名曲のカバーを織り交ぜつつ、会場を盛り上げてくださいました。
ファンがメンションしてくれたSORACHI 1984の書き込みに気づけばすべてシェアしてくれているというつーじーさん。イタズラ好きでお茶目なつーじーさんも演奏中は真剣です。
こうして今回のソラチエース誕生祭、SORACHI NIGHT ―SORACHI ACE 40th ANNIVERSARY―も無事に閉幕しました。SORACHI 1984に関する新しいご報告をする場ともなっているこのイベント。ソラチエースは41年目に、そしてSORACHI 1984は6年目にそれぞれ突入するわけですが、来年の9月5日にもまた、新たな活動、新たな繋がりなどをご報告できるかと思います。
今後とも、SORACHI 1984はもちろん、今回登壇されたブルックリン・ブルワリーさん、木内酒造1823さん、ヤッホーブルーイングさん、忽布古丹醸造さんと、ソラチエースでつながった4社のビールもぜひよろしくお願いします。
今回もSORACHI 1984を愛するお客様の代表である「SORACHI MEMBERS」の4名が会場設営などを手伝ってくださいました。これもまたSORACHI 1984が繋ぐご縁です。
★前編をみる
★SORACHI 1984ブランドサイトを見る
(文・稲垣宗彦、写真・志田彩香)