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お客様の「おいしい!」が聞きたくて50余年、守り続けるおでん屋の味

日に日に暑さが和らぎ、今年も食欲の秋がやってきました。こんな時期、恋しくなるのが「おでん」。熱々のまま口に放り込み、お酒と共に味わえば、身も心も温まって幸せな気持ちになるものです。

そうやって、訪れる人々を笑顔にさせて54年。北九州市小倉(福岡)で秘伝の味を守り続ける、老舗のおでん屋さんを訪ねました。

30種以上の具と鶏ガラベースのだしが作る、ここだけの味

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『酒蔵 大太鼓』のおでん 塩見なゆ撮影

JR小倉駅から歩いて10分近くの歓楽街、鍛冶町。このエリアに店を構え、今年で55年目になるのが『酒蔵 大太鼓』です。城下町らしい黒格子と石垣風の壁を横目にガラリと引き戸を開けると、しっとりあめ色の木々を基調とした趣のある空間が広がります。店内は中央の壁で仕切られており、左右対称にしつらえられたカウンターがふたつ。入り口側は18席、奥は16席で、開店と共にほぼ満席になることもしばしばだそうです。

席に座ってまず視線が向かうのは、壁に下げられたお品書きの木札。おでんを中心に一品物までズラリと並び、見ているだけでワクワクと心が躍ります。創業時からほぼ味を変えていないというおでんのだし汁は、鶏ガラをベースに野菜や動物性のうまみを引き出したもの。具材は1年を通じてほぼ同じで、定番から地の物まで、34〜35種類が用意されているそうです。

「どこのおでんもそうだとは思いますが、一番人気はやはり大根(税込み230円)。牛すじ(同190円)や玉子(同190円)もよく注文されますね」と語るのは、店主の酒井俊也さん。

「地元らしいものなら、春菊(同270円)やねぎ(同270円)もおすすめです。春菊は小倉南区で栽培されているローマ春菊という品種で、ホウレンソウのように丸みのある葉が特徴。ねぎは下関の安岡ねぎを使っており、1ミリほどの細いねぎをかんぴょうで束にしてお出ししています」

これらの具材をおでんにするために、朝9時から仕込みを始める酒井さん。具材ごとに専用のだしをつくり、それぞれ別に炊き上げて下味を付けてから全体をなじませるという、手間と時間のかかる仕事です。

「おでんなんて簡単、と思われるかもしれませんが、すべての具材を鍋で一緒くたに煮込むのは家庭の味。どこのお店も一緒だと思いますが、商売させていただく上のプライドとして、仕入れや材料選び、仕込みまで、ひとつひとつ丁寧に仕上げていくのは当然だと思います」

「また、これも当たり前でしょうが、いかに早くていねいに、美しく出すかも大切。箸で切れるような柔らかいものでも、カットすれば食べやすいしキレイに盛り付けられますよね。器にも気を配っていて、数百円の料理にもこだわって気に入ったものを使っています。食事は五感でするもの。お客様が見た瞬間、『おいしそう』と思っていただけるようにお出ししています」

続きは、CRAFTWORKS -訪ねる、ニッポンのモノ造り。- にて。

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