CHEER UP! 毎日の“ワクワク”した暮らしを“応援”するポータルメディア

閉じる
  1. HOME
  2. 食べる
  3. “恋しさのあまり”機内食を自宅で再現したインスタグラマーが大人気に!

CATEGORY : 食べる

“恋しさのあまり”機内食を自宅で再現したインスタグラマーが大人気に!

パンデミック以前は飛行機で世界中を飛び回り、その模様をYouTubeで配信していたニック・センハウザー氏。コロナ禍で渡航できない状況を前に、“機内食を再現する”という新たな試みを始めました。

機内食が最高に美味しい」という話は、あまり聞いたことがないかもしれません。しかし、機内での食事がいつもと違う特別な体験であることは間違いありません。そして新型コロナウイルスの世界的大流行のため飛行機で旅に行けなくなった人々にとって、取るに足らない機内食さえもノスタルジックな魅力をもつものに一変したのです。フィンランドのフィンエアーロシアのウラル航空のように、家庭で食べる機内食を売り出す航空会社も登場するなど、今や機内食はちょっとしたブームになっているのです。

機内食を自宅で再現  Nik Sennhauser / SOPLANE

スコットランドのグラスゴーに住むニック・センハウザー氏もまた、機内食を恋しく思っている一人です。ビジネスサポートマネージャーとして働くセンハウザー氏は、この6年間にわたってYouTubeチャンネル「SoPlane」で、空の旅の記録を配信してきました。しかしこの試みは、新型コロナウイルスの大打撃を受けました。(センハウザー氏は2020年2月以降、一度も飛行機に搭乗していません。)このためセンハウザー氏は、空の旅に代わるロックダウン中の新しい趣味として、自宅キッチンで機内食を再現するようになったのです。

きっかけはちょっとした思いつきでした。「その日作った料理を、自宅に所有していた航空会社の食器に盛り付けてみたのが最初です」とセンハウザー氏は振り返ります。「配膳カートもあり、そこに20年前から集めている航空会社のグラス、お皿、トレイなどをコレクションしています。そして1月のある日、ステイホーム生活に飽き飽きしていた私は、ふと日曜日の日課を変えてみようと思いついたのです」

この“思いつき”が、リアルなコンテンツとして具現化したのは、オーストリア航空で実際に食べた機内食を再現するというアイデアが浮かんだ瞬間でした。「オーストリア航空は、DO&COが提供するレベルの高い機内食で有名です。私が再現したのは事前注文が必要なプレミアムミールで、一般的な機内食より多少グレードの高いものでした」

ここからセンハウザー氏の新たなプロジェクトが発展していきます。センハウザー氏はYouTubeからSNSに場を移し、インスタグラムのアカウント「FlySoPlane」で食にフォーカスした新シリーズを投稿するようになったのです。インスタ上にはこの数カ月間に、センハウザー氏が再現した機内食が20件以上掲載されています。料理の写真だけではなく、飛行機で実際に出された機内食の写真も見ることができます。

センハウザー氏によると、投稿した夕食メニューの大半は、実際に飛行機で食べたことがあるものだそう。しかし、これに満足することなく、最近の航空関連ニュースからインスピレーションを得てブリティッシュ・エアウェイズの自宅用ミールキットを再現したりエコノミークラスの食事をビジネスクラスにアップグレードするチャレンジを行ったりしています。

センハウザー氏は「機内食クッキングよりも空の旅の方がずっと好きです」と公けに認めています。「料理はあまり得意じゃないんです」というのが彼の本音です。「料理自体それほど好きじゃない。私にとってレシピどおりに調理することは学びの一環でした」

センハウザー氏が作る料理が、母親からプレゼントされたという料理本「Die Gute Oesterreichische Kueche」(オーストリアの素敵なキッチン)に載っているレシピが多いのはこれが理由です。しかし、ウェブサイトやYouTubeで見つけたレシピを利用することもあるといいます。「私にとって重要なのはわかり易いかどうかです」とセンハウザー氏はいいます。「よくできたレシピなら、その指示通りに調理するだけでちゃんとした料理が出来上がります。私自身がその証明です。私が作ると調理に2倍の時間がかかるかもしれませんが、ロックダウン中はほかに行くところもないし、最後には必ず完成できます!」

「機内食にはあたりはずれがある」というのは定説ですが、センハウザー氏は重要な決まりが一つあるといいます。「私の作る料理は絶対に美味しくなければいけません。インスタに投稿するためだけに作っている訳ではなく、パートナーと二人で実際に食べています。毎週末、二人で一緒にプラスチックトレーに盛り付けて食事をしているのです。美味しくってワクワクするような料理ならプラスチックトレーも許容範囲ですが、見た目だけでとても食べられたものじゃない食事を出していたら、離婚の原因になってしまうかもしれませんからね(笑)」

この記事はFood & Wineのマイク・ポメランツが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。

  • LINE