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恵比寿に息づくサッポロビールの歴史を深掘り!社員と巡る「恵比寿の街歩き」人気イベント第3弾

サッポロビールの歴史と物語が息づく恵比寿の街を社員の解説と共に歩く。そんな体験ができる大好評イベントの第3弾が開催されました。
今回は、恵比寿のスポットを巡る他、「YEBISU BREWERY TOKYO」の普段は入れないエリアでヱビスビールを堪能する時間もご用意。恵比寿の魅力を余すところなく体感した、濃密なイベントの模様をお届けします。
サッポロビールの生き字引がご案内!
恵比寿の歴史と物語を解説する特別ツアー
本イベントの案内人は、「YEBISU BREWERY TOKYO」の責任者である[でらりん]と[りこさん]。 サッポロビールのこと、恵比寿の街のことなら何でもお任せあれ。ふたりは歩く辞典と言えるほどの博識なのです。
恵比寿という地名の由来が、1890年に誕生した「恵比寿ビール」にあることは有名ですが、他にもサッポロビールと恵比寿の街には深い繋がりがあります。このイベントでは、街歩きを楽しみながら歴史と物語をたっぷり紹介していきました。
では、一つひとつスポットをご紹介します。
スポット1:サッポロビール本社の前にある3つのモニュメント
サッポロビール本社の前に佇む3つのモニュメント。 作品名は「宇宙の構成」。彫刻家・三澤憲司氏によって、恵比寿ガーデンプレイスが竣工した1994年に制作されました。
本社のすぐ近くにある加計塚小学校の卒業生である三澤氏は、当時のビール工場近くでよく遊んでいたそうです。その懐かしい記憶と場所への感謝から、「ここでオブジェを作って恩返しがしたい」と制作を熱望し、その願いが叶いました。3点でひとつとなるこの構成は、設計事務所と施工会社2社の計3社を表現しているそうです。

スポット2:恵比寿ビール醸造場の創業当時の写真
本社に向かって右手へ進むと、恵比寿ビール醸造所が創業した当時の写真が飾られています。 まだ高い建物が周りになかった頃の、最初の工場の姿です。
さて、突然ですがここでクイズです。 工場の右奥に、うっすらと山があるのが分かりますか?この山は次のうちどれでしょう。
1.高尾山
2.箱根山
3.富士山
正解は……「3. 富士山」です。このクイズには多くの参加者が正解していました。実は、恵比寿ガーデンプレイスはやや高台に位置していて、当時は富士山が望めたそうですよ。


スポット3:馬越恭平の銅像
続いて「YEBISU BREWERY TOKYO」の方へ向かうと、入口の脇に大きな銅像と石碑があります。ここは見落とされがちなようで「銅像があるなんて気が付かなかった!」という人もいました。
こちらは、サッポロビールを語る上で決して欠かすことのできない人物、馬越恭平の銅像です。 彼は、日本中が金融恐慌に見舞われる中、卓越した経営手腕を発揮して会社を救った救世主です。また、アイデアマンとしても知られています。日本初の「恵比寿ビヤホール」の開業や、現在の駅名の由来となる貨物駅「恵比寿停車場」の開設など、現在のサッポロビール、そして恵比寿の街の礎を築いた人と言えるでしょう。

スポット4:馬越恭平の偉業を称えた石碑
銅像の向かいには、高さ約5メートルにも及ぶ巨大な石碑が置かれています。一枚岩で作られたこの碑は、馬越恭平の没後に制作されたものです。一番上には「国富の巨人」という言葉が刻まれています。これは「日本を富める国にした人物」という意味。そして、その下には、日本の経済発展そのものを支えた彼の功績がずらりと記されています。

スポット5:醸造棟の煉瓦
石像の脇にある階段を上がり、プラタナス通りに出てウェスティンホテル東京が見えてきたあたり。言われないとなかなか気が付かない隠れスポットがあります。そこに置かれているのは煉瓦の塊。1908年頃に建設されたビール醸造棟の一部で、かつてこの地がビール工場であった証として置かれているのです。
実は、恵比寿ガーデンプレイスの入り口にあるエントランスパビリオンは、この醸造棟をモチーフに設計されたもの。恵比寿駅から動く歩道を抜けた先、最初に目に入るあの洋館です。1階には「YEBISU BAR STAND」が入っていますので、見覚えのある方も多いのではないでしょうか。


ではここで、この煉瓦にまつわるクイズです。この煉瓦の積み方は、次のうちどの様式でしょうか。
- ドイツ式
- イギリス式
- フランス式
参加者の皆さんも意見が分かれていて、少し難問だったかもしれません。 正解は「2. イギリス式」です。これは、煉瓦の短い面(小口)だけの列と、長い面(長手)だけの列を、一段ごとに交互に積み上げる手法です。他の工法に比べて少ない煉瓦で頑丈な壁を作ることができ、さらに手早く積めるというメリットがあります。
スポット6:恵比寿神社
スポット5から駐車場入口を横切り、左手の小道を入った奥。そこにひっそりと鎮座するのが「恵比寿神社」です。少し分かりにくい場所にあるため、参加者の方からは「ずっと来たかったけれど場所が分からなかった。やっとお参りできて嬉しい」という声も上がりました。
創建は1894年。馬越恭平が会社の安全と商売繁盛を願い、兵庫県の西宮神社(毎年1月10日の「福男選び」で有名な神社)から分霊を受けて工場構内にお祀りしたのが始まりです。


- 伊藤博文
- 渋沢栄一
- 徳川慶喜
正解はなんと、「3. 徳川慶喜」。 これには参加者からも「えーっ!」と驚きの声が上がりました。 最後の将軍・徳川慶喜は多趣味で知られ、カメラもその一つでした。ちなみに、写真の左側に写っている人物は橋本卯太郎。当時の醸造場の機械技師であり、元内閣総理大臣・橋本龍太郎の祖父にあたる人物です。
スポット7:柴田清と高橋龍太郎の銅像
恵比寿神社からサッポロビール本社へと続く小路には、2体の銅像が並んでいます。写真右側にいるのは、高橋龍太郎。馬越恭平の後を継ぎ、大日本麦酒の二代目社長を務めた人物です。また、プロ野球の球団オーナーもしていて、現在の千葉ロッテマリーンズに繋がる「高橋ユニオンズ」を設立したそうです。
左側にいるのは柴田清です。戦後、大日本麦酒が分割され、日本麦酒株式会社ができた際、初代社長に就任した方です。背が高くて恰幅も良く、そして非常にお酒が強くてビールを愛した社長だったと伝えられています。

スポット8:恵比寿の樹
2体の銅像を後にし、緑豊かなサッポロ広場を抜けて交差点へ出ると、モニュメント「恵比寿の樹」が見えてきます。この場所は、旧サッポロビール恵比寿工場の正面玄関にあたります。かつてはここから出来たてのビールを馬車やトラックに積んで出荷されていました。ちなみに、この交差点をまっすぐ下りて左に曲がった場所にある坂は、「ビール坂」と呼ばれています。
このモニュメントは、「サッポロライオン 銀座七丁目店」を手掛けた菅原栄蔵氏によるもの。上部の水盤オブジェを咲き誇る一輪の花に見立て、大地に根を張る力強い樹木をイメージしています。

スポット9:カブト煙突
サッポロビール本社をぐるっと巡り、スタート地点である正面玄関へ戻ってきました。玄関に向かって左手には、一見すると現代アートのようなオブジェがあります。実はこれ、工場で実際に使われていた設備の一部なのです。その形状が西洋甲冑のカブトに似ていることから、「カブト煙突」と呼ばれています。
その役割は、ビールの原料となる麦芽を作る製麦場での温度管理。大麦を乾燥させる際、内部の熱を逃がさず、かつ外からの冷気や雨が入るのを防ぐため、風の吹く方向に向かって回転する構造になっています。風の強い日には、当時と変わらずくるりと回る姿を見ることができますよ。



YEBISU BREWERY TOKYOのミュージアムで
ヱビスの歴史と物語を深掘り
YEBISU BREWERY TOKYO内にあるミュージアムエリアでは、[でらりん]がヱビスの歴史と物語をより詳しく説明してくれました。

さて、ここでジオラマを見ながらクイズがありました。[でらりん]が新入社員だった当時、恵比寿には独身寮「三田寮」がありました。女子寮と男子寮の間には鉄の扉があり、行き来できないようになっていたのですが、年に1回だけその扉が開く日があったそうです。 さて、それはいつでしょうか?
- 正月
- 七夕
- 大晦日
正解は……「2. 七夕」でした。


「ヱビス ∞(ヱビス インフィニティ)」で乾杯!
ツアーの最後は、YEBISU BREWERY TOKYO内にある普段は立ち入りできないタップルームへ。部屋の奥には、恵比寿工場で実際に使われていた巨大な鉄釜が置かれていて、素敵な雰囲気が漂っています。
最初にいただくのは、ブルワリーのフラッグシップ商品「ヱビス ∞(ヱビス インフィニティ)」。このビールは、恵比寿工場時代に使用されていたヱビス酵母を再選抜したものを使用しています。さらに、原料についてもヱビスビール誕生当時に使われていたとされるドイツ産ファインアロマホップ「テトナンガー」を一部使用しています。
グラスを掲げ、サッポロビール定番の乾杯でスタートです。
「乾杯!」
「ヱビス!」

ここで、[りこさん]からビールをおいしく飲むコツを教えてもらいました。
「ビールを飲むときは背筋を伸ばしましょう。ポイントは、グラスの持ち方です。今日からグラスはぜひ下を持ってみてください。下を持つことで自然と背筋が伸び、この姿勢のよさによって喉越しをより楽しめますよ。また、飲むときは口から迎えにいくのではなく、グラスを皆さんの口元に運ぶことで姿勢が維持されます」

手間をかけるほどおいしくなる。
「3度注ぎ」を実践!
続いて、YEBISU CREATIVE BREW 第9弾「和奏(わかな)」を味わいましたが、ここで参加者一人ひとりに3度注ぎにチャレンジしてもらいました。3回に分けて注ぐため時間はかかりますが、待てば待つほどおいしくなる魔法の注ぎ方です。
<3度注ぎの手順>
- グラスを置き、高い位置から勢いよくグラスにビールを注ぎます。
- 荒い泡が減っていくのを待ったら、再度ビールを高い位置から注いで泡を盛り上げます。
- 泡がグラスのフチに納まるのを待ったら、最後に低い位置から静かに注ぎます。きめ細かい泡がグラスより上に持ち上がるまで注いだら完成です。


その後も、社員への質問や参加者同士の交流で盛り上がり、楽しい試飲タイムはあっという間に結びの時間へ。最後に、笑顔で集合写真を撮影し、イベントは幕を閉じました。

最後に参加者のコメントを少しだけ紹介します。
「普段なかなか恵比寿に来る機会がないので、解説付きで歩けてとても楽しかったです。YEBISU BREWERY TOKYOの特別な場所に入れたのも嬉しかったです」
「YEBISU BREWERY TOKYOにはよく来るのですが、恵比寿神社や銅像など、何度も通っているのに知らないことばかりでした」
「これからはヱビスを飲むたびに今日のことを振り返りながら楽しみたいと思います」
見慣れた風景の中にある隠された物語を知ることで、いつものヱビスビールの味わいがより一層奥深いものへと変わった時間になりました。今回ツアーで巡ったスポットは、自由に見学できる場所ばかり。恵比寿ガーデンプレイスに遊びに来た際は、ぜひふらっと立ち寄ってみてくださいね。
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Text,Photo_Nana Tabara








