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あう? あわない? 料理とビールのマリアージュを小田原の人気店で体感! 「SORACHI NIGHT in RYO」

 小田原駅からほど近い大人気の海鮮料理店「SAKANA CUISINE RYO(サカナキュイジーヌ・リョウ)」を会場に、SORACHI 1984と海鮮料理のペアリングを楽しむイベント「SORACHI NIGHT in RYO」が9月25日に開催されました。次々と登場する技巧を凝らした鮮度抜群の料理とSORACHI 1984のマッチアップはお客様にも大好評でした。

■SORACHI 1984と海鮮料理の相性やいかに?

 料理にあうお酒、お酒にあう料理。

 飲むこと、食べることが好きな人たちのあいだでよく交わされる話題ですよね。

 お酒に限らず飲み物と食べ物の相性を考え、その組み合わせを楽しむことを「フードペアリング」と呼びます。また、食べ物と飲み物をいっしょに食べたときに、よりおいしく感じる相乗効果が生まれることを「マリアージュ」と表現したりもしますね。

 そんなフードペアリングの奥深さを実体験していただこうというイベント「SORACHI NIGHT in RYO」が、小田原駅近くの人気海鮮料理店「SAKANA CUISINE RYO」で開催されました。

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会場となったSAKANA CUISINE RYOの店頭に掲示されていたイベント告知ポスター。諸般の事情により開催日は25日の単日開催となりました。

 SORACHI 1984は伝説のホップと呼ばれる「ソラチエース」だけを用いたシングルホップのゴールデンエール。ソラチエース最大の特長は、ヒノキやレモングラス、ココナッツ、そして、魚のハーブとも呼ばれる“ディル”などにたとえられる唯一無二の独特の香りです。この香りが活きるSORACHI 1984は、お刺身をはじめとする魚介類にもマッチするとよく言われています。

 SORACHI 1984とともに、新鮮な魚介類を用いたさまざまなお料理を楽しんでいただき、SORACHI 1984ならではのフードペアリングの妙をお客様に実際に体験していただくのがイベントの趣旨です。

 イベントがはじまると、まずはSAKANA CUISINE RYOの支配人である菊地恵乃佑さんが挨拶に立たれました。

「今日はサッポロビールのSORACHI 1984がいかに海鮮料理にあうビールなのか、皆さんに実際にペアリングを楽しんでいただく趣向です。14品程度のお料理とともに、SORACHI 1984のよさ、マッチングの楽しさを楽しんでいただければと思います」(菊地さん)

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SAKANA CUISINE RYOの支配人、菊地恵乃佑さん。イベント中は料理の給仕や参加者の皆さんの状況にしっかりと目を配られていました。

 SAKANA CUISINE RYOは、SORACHI 1984のブランド公式認定店「SORACHI BASE」のひとつ。ふだんからバラエティに富んだ海鮮料理とともに、樽生のSORACHI 1984をお楽しみいただけるお店なのです。

 続けてSORACHI 1984のブリューイングデザイナーである新井健司からも、イベントについての説明がなされました。

「SORACHI 1984は海鮮料理にとてもあうビールで、科学的なエビデンスも蓄積されてきています。ビールと何かがよくあうといった話はよくされていますが、実際には意識的に組み合わせを考えることはあまりせず、たまたま頼んだビールと料理が結果的においしく感じるといったケースがほとんどでしょう。今日はそれぞれの料理がSORACHI 1984にあうか、あわないかをしっかり感じ、楽しんでいただければと思っています」(新井)

 そしてSORACHI 1984のイベントでは定番となっているソラチ流の乾杯についての説明も。

「私が乾杯と申し上げますので、皆さんは『ソラチ!』とご唱和いただきたいんですけど……。SORACHI 1984はアメリカに渡って日本に戻ってきた歴史がある、ソラチエースというホップを使ったビールです。そこで、ちょっとだけ“アメリカかぶれ”な感じのイントネーションで、『ソラーチ!』と語尾を上げてご唱和ください」(新井)

 新井によれば、このソラチ流の乾杯におけるコツは、「恥ずかしがらないこと」だそう。グラスの準備が整ったことを確認し、新井が音頭を取ります。

「乾杯!」

「ソラーチ!」

 こうして楽しくおいしいイベントがはじまりました。

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開始時刻が平日の17時と比較的早い時間だったため、まだ参加者の皆さんが揃っていないのですが、とりあえず乾杯でスタート。「カンパーイ!」「ソラーチ!!」

■参加者の皆さんを楽しませた14種もの料理

 今回の「SORACHI NIGHT in RYO」では、菊地さんのお言葉にあったように、14品のお料理が用意されていました。

1. マグロ岩海苔和え

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2. 明太子の冷製アヒージョ

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3. イカの塩辛

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4. 梅水晶

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5. シンプルな海苔×2(ノリノリ)サラダ

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6. あさりの酒蒸し

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7. 染みじみあら煮大根

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8. シラスとチーズのパリパリ焼き

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9. 安定のマグロ竜田揚げ/10. ふわっふわ海老真丈

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11. 鮮魚カルパッチョ

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12. 焼き魚、切り身

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13. 寿司

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14. 刺身

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 カウンターに次々と並べられていく小皿や小鉢に盛られたお料理を、お好きな順で、お好きな量だけ自由に取っていただくビュッフェ形式です。

 居酒屋の定番おつまみから、刺身、寿司、工夫を凝らした創作料理までと、品数の多さもさることながら、その内容もまた多彩。寿司などは写真にあるものだけでなく、5〜6種類かそれ以上のネタが用意されていました。イベントの開始時点ですでに7〜8種類ものお料理がカウンターにずらりと並び、お客様の目を楽しませていたのです。

 盛り付けにも気が配られていて、どれも見るからにおいしそう。いや、実際にとてもおいしいものばかりでした。会場となったSAKANA CUISINE RYOが小田原屈指の人気店であることがよくわかります。

 参加された皆さんは、自由に歓談しつつ、これらのお料理を食べ、また、SORACHI 1984を飲み、それぞれの料理にどれくらいあうのかをアンケートに回答していきます。Webフォームで集められたそれらの意見はイベントの終盤で発表されました。

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好きな料理を好きな順番で各自、テーブルへと運んで食べていきます。盛りつけも美しく、多くのかたが写真におさめていました。

■今年はソラチエースとSORACHI 1984のアニバーサリーイヤー

 この日はあくまでもSORACHI 1984が主役。海鮮料理といかにあうかを体験し、楽しむイベントです。合間にはSORACHI 1984がどのようにして生まれたかをまとめたムービーが流された後、新井による解説が行われました。

「今日のムービーは4分半もありました。長いな、って思われたかたもいらっしゃるかも知れませんが、フルバージョンは40分もありまして、SORACHI 1984のブランドサイトで観ることができます。そちらでは私ががっつり10分ぐらい映っていますので、ぜひご覧いただければと思います(笑)」(新井)

 そんな風にはじまった新井の解説は、ビデオの内容を振り返るような形でソラチエースとSORACHI 1984の物語を追っていきます。

 SORACHI 1984に使われているホップ、ソラチエースは、北海道空知郡上富良野町で生まれました。品種登録されたのが1984年ですが、生まれたのは1974年。それくらい長い歴史を持つホップなのです。

 1984年といえば、バブル期に入るちょっと手前。経済的にすごく元気な時代だったこともあり、ビールは味わいよりものど越しや爽快感が重視されていました。香りに特徴のあるソラチエースは、その個性の強さ故に選ばれず、歴史のなかに埋もれていきます。

 潮目が変わったのは2002年。アメリカのホップ農家であるダレン・ガメシュさんがソラチエースに着目し、アメリカの醸造家たちにソラチエースを紹介したのです。その結果、ソラチエースの魅力はまたたく間にアメリカ全土へ広がり、さらにはヨーロッパまで伝わっていきました。

 2010年代にはこうして世界中のクラフトビール醸造家のあいだにソラチエースが知れ渡るのですが、実はこの時点では、日本においてソラチエースはまったく無名の存在でした。醸造家としてサッポロビールで工場に勤務していた経験を持つ新井ですら知らなかったと言います。

「私がソラチエースを知ったのは、2014年にドイツで行われたホップのお祭りに参加していたときです。ほかの国から来ていた醸造家にサッポロビールに務めていると自己紹介したところ、『ソラチエースっていうホップはスゴいよね』と言われて初めてソラチエースの存在に気づいたんです」(新井)

 世界が知っているのに日本人だけがまったく知らない日本生まれのホップ。そんなソラチエースをどうにかしたいと思った新井は、同じく2014年にSORACHI 1984の開発へ着手。2019年に発売へと至ります。

 つまり今年はソラチエースが生まれて40周年、SORACHI 1984の開発開始から10周年、SORACHI 1984の発売から5周年という、3つの意味でのアニバーサリーイヤーなのですね。

 明治9年(1876年)に開設された開拓使麦酒醸造所を前身に持つサッポロビールは、1877年には札幌市内にホップ畑を作るなど、国産の原料を使っておいしいビールをつくることをずっと続けて来た会社です。

 しかし、ソラチエースは歩んできた歴史故に、国内の生産量はごくわずか。現状ではほとんどがアメリカ産です。しかしサッポロビールは2020年、そして2023年と、少しずつ国産ソラチエースの栽培面積を増やしてきました。

 いつかは国産のソラチエースだけを使ってつくる。

 これがSORACHI 1984の目標なのです。

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SORACHI 1984のブリューイングデザイナー、新井健司。SORACHI 1984やソラチエースの来歴をご紹介しつつ、当日の司会進行を務めました。

■会場で提供された3種のSORACHI 1984の楽しみ方

 SORACHI 1984のイベントなだけに、アルコール飲料としてRYOで提供されたのは、SORACHI 1984のみでした。しかし、ここに一工夫あったことはしっかりとご紹介しておかないとなりません。

 通常のSORACHI 1984のほか、SORACHI 1984の泡だけでグラスを満たした「SORACHI LATTE」、さらにSORACHI 1984をレモネードで割った「SORACHI パナシェ」と、3種のSORACHI 1984が提供されたのです。

 ビールの香りや苦味の決め手となるのが、グラスに注いだときに生まれる“泡”。SORACHI LATTEはこれだけを大胆に楽しもうという趣向です。

 また、独特の香りを持つソラチエースは、実は柑橘系のフルーツとも相性がとてもよく、9月12日からさいたまスーパーアリーナで開催された「2024 けやきひろば 秋のビール祭り」では、パインアップル果汁をセッションさせた「SORACHI 1984 FRUIT SESSION」という限定品が披露されたほど。

 SORACHI NIGHT in RYOでは、レモネードで割ることで、柑橘系フルーツとのセッションをより手軽な形で実現。SORACHI パナシェとしてご提供していたのです。

 SORACHI LATTEは樽生でSORACHI 1984を提供しているSAKANA CUISINE RYOさんならではの一杯。ソラチエースの香りや苦味をより鮮烈に味わうことができました。

 また、SORACHI パナシェはさっぱりとした酸味と苦味のバランスがよく、とても飲みやすい仕上がり。こちらはご家庭でも楽しむことができますね。どういった柑橘系ドリンクとどんなバランスであわせるかを追求してみるのも楽しそうです。

 SORACHI 1984はソラチエースだけを使ったシングルホップのゴールデンエール。ソラチエース100%にしたからこそ、その発売後にいろんな可能性が見えて来たとこのイベントでも新井は語っていました。今回のLATTEとパナシェはその好例と言えるでしょう。

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オリジナルグラスで提供されたSORACHI 1984。
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グラスの半分以上を泡で満たし、その泡を楽しむSORACHI LATTE。これもちゃんと「SORACHI LATTE」とロゴが入ったグラスが用意されていました。
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SORACHI 1984をレモネードで割ったSORACHI パナシェ。レモンの酸味ですっきりした飲み口が楽しい一杯です。スライスしたレモンが1枚入っていました。

■やはりSORACHI 1984は海鮮料理にあう!

 さて、参加者の皆さんにご回答いただいたフードペアリングの結果についても触れておきましょう。

 概ねどの料理も「あう」という回答をいくつもいただくことができました。シラスとチーズのパリパリ焼きのように「あわない」という回答がゼロだった料理がある一方、なかにはサメの軟骨と梅肉を合わせた梅水晶や、染みじみあら煮大根、刺身のように、「あう」「あわない」と意見が大きくわかれた料理もありました。

 また、シンプルな海苔×2サラダについては、用意されていた3種のドレッシングごとに評価が若干わかれたようです。

 さらに、それぞれの料理についての感想とは別に、「特にあうと思った料理は?」という質問に関しては、明太子の冷製アヒージョがもっとも高評価を獲得。次いで、安定のマグロ竜田揚げとふわっふわ海老真丈が同数の票を稼いでいました。図らずもSAKANA CUISINE RYOさんの看板料理はどれもSORACHI 1984との相性がよいとご評価いただいたことになります。

 どのお料理に関しても「あわない」が「あう」を上回ることはありませんでした。そうした結果からも、海鮮料理とSORACHI 1984の相性のよさは皆さんにしっかりと感じ取っていただけたようです。

 今回のイベント、SORACHI NIGHT in RYOでは生のお魚を中心とした海鮮料理とのフードペアリングをお楽しみいただきましたが、SORACHI 1984は肉料理やスパイスの利いたエスニック料理、チーズを多用したイタリアンにもとてもよくあうビールです。

 当記事をご覧の皆さんも、SORACHI 1984とさまざまな料理のフードペアリングをぜひ楽しんでみてください。SORACHI 1984の個性と可能性をより強く感じていただけることでしょう。

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参加者の皆さんはあれやこれやとペアリングに関する意見を交換しながらお食事を楽しんでいらっしゃいました。もっともフードペアリングは個人の好みも大きく左右されます。こうして他人と意見を交換しつつ、その好みの違いを知ることもまた、こうした会食の楽しさですね。

●会場となったのはこのお店

SAKANA CUISINE RYO(サカナキュイジーヌ リョウ)

神奈川県 小田原市 栄町1-14-57 ジャルダンビル1F/2F

Tel:050-5530-6860

Lunch:11:30~15:00(土日祝は11:00~)

Dinner:16:00〜22:00(日祝は21:00まで)

✿2Fの営業時間は日によって異なる場合があります。

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(写真・文=稲垣宗彦)

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