Electronic Arts（EA）がIndustrial Toysとパートナーシップを結び、人気ミリタリーFPS「Battlefield」の最新作として、モバイル版を開発中であることが発表されました。リリースは2022年を予定しています。

ライバルのActivisionが「Call of Duty: Mobile」で3億ダウンロード突破という快挙を成し遂げたことから、EAも本格的なモバイル版の制作に勝機があると確信したのです。スウェーデンにあるEAのスタジオ、DICEと共同開発にあたるIndustrial Toysの創業者は、名作FPS「Halo」の共同制作者でもあるアレックス・セロピアン氏とティム・ハリス氏です。EAは、2018年にIndustrial Toysを買収しています。このニュースは、AAAタイトルを出してきたゲーム会社にとって、収益の最大の柱としてモバイル版の重要性が高まっていることを如実に表しています。また、最近、Gluを24億ドル（約2,600億円）で買収したことからも、EAがモバイルゲーム市場に本格参入しようとしていることは明らかです。

EAの狙いは、壮大な世界観をもつBattlefieldシリーズから、スマートフォンやタブレット向けにスキルベースのゲームプレイが楽しめる独立したタイトルをリリースすることです。ここでもPC版「Call of Duty: Warzone」で大成功を収めたActivisionのニュースが脳裏をよぎります。DICEのジェネラルマネージャーを務めるオスカー・ガブリエルソン氏は、Battlefieldのコンソール・PC版の新作についても今後数カ月の間にEAから詳細な発表があるとブログに書いています。

「今年はBattlefieldからどんな新作が飛び出してくるのか詳しく知りたい、というリクエストは承知しています。今後数カ月の間に色々な情報を発信していきますので楽しみにしていてください。今は次世代Battlefieldの発表に向けて準備を整えている所です。皆さんに全てをお伝えできる日が来るのが待ち遠しくてなりません。とりあえず現時点では、その一部についてお話ししたいと思います」

現在EAは2022年を見据えたリリースに向けて、Battlefield史上最大のチーム編成でコンソール・PC版の開発に取り組んでいます。ゲーム開発はイギリスのCriterionとDICE LAの2社が担当し、スウェーデンのヨーテボリに拠点を置く別のDICEチームが技術面のレベルアップに邁進しています。

「今私たちに可能な最高レベルのゲームを制作すべく、日々テストプレイを通じて隅々まで磨き上げ、またファインチューニングを行っています。これまでのBattlefieldのさらに先を行く作品になると自信をもっていえます。Battlefieldの良い部分を網羅しつつ、その全てを一つ上のレベルに高めた壮大なスケールの全面戦争。ありえないほどクレイジーなプレイヤーの度肝を抜く展開。勝敗が一転する規模の破壊。巨大な戦場にかつてない人数のプレイヤーが集結し、カオスとしかいいようのない戦いが繰り広げられます。次世代コンソールゲーム機とPCの進化した性能により、この全てを実現することが可能になったのです」とガブリエルソン氏は語ります。

また、EAは以前からBattlefieldを他のプラットフォームに拡大することを構想していたといいます。

「何年もかけて試作を繰り返してきました。スマホとタブレットでプレイできる全面戦争ゲームとして完全に生まれ変わったBattlefieldを2022年リリースに向けてDICEの全面協力のもと、Industrial Toysが鋭意開発しているニュースをお伝えできて感無量です」

「モバイルプラットフォームに特化して開発された最新版は、現在開発中のPC・コンソール版とは全く異なるゲームになるでしょう。モバイル版は2022 年リリースに向けたテスト段階なので、今後の続報をお待ちください」

この記事はVentureBeatのディーン・タカハシが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。