次のBBQのメニューが肉、魚、野菜のどれであれ、ペアリングして絶対に相性抜群なビールをご紹介します。

気持ちのいい屋外スペースで肉、魚、野菜を調理して、お気に入りの1本を開けるだけで楽しめるのですから、BBQとビールのペアリングは簡単です。（特にまだの方には燻製器はぜひとも試してほしいアイテムです！ 芽キャベツをヒッコリーのチップと一緒に火にかけてスモークしたら、グリルで仕上げ、メープルシロップ、ディジョンマスタード、カイエンヌペッパーで味付けすれば、夏の1日を盛り上げる、奥深い味わいの一品となります。）

とはいえ、食事とビールへの愛を表現しようと思ったら、特定のペアリングにこだわってみてください。ホップが効いたIPA（ペールエールの一種）のシトラスとハーブのニュアンスは、ラムの骨付きリブロースを包むハーブの香りを豊かに仕立ててくれます。チョコレートを思わせる濃厚な味わいのインペリアル・スタウトは、焼き立てステーキの贅沢感をさらにアップします。また、キレのよいさっぱりした飲み口が特徴のケルシュであれば魚との相性が抜群です。

ビールとBBQ料理の素敵なペアリングをもっと楽しんでいただけるように、人気のビール7種とお薦めのメニューをまとめてみました。

ケルシュ

ドイツの古都・ケルンとその周辺エリアで脈々と受け継がれてきたケルシュですが、今はアメリカのブルワリーでもたくさん作られるようになりました。味にパンチが足りないなどと言わずに、繊細の極みともいうべき香味をじっくり味わってほしいビールです。ケルシュの良さは料理と重ね合わせることで、さらに輝くと言っても過言ではありません。穀物の香りに続く香ばしいグラノーラのようなフィニッシュと、心地よい苦味を持つ「ガッフェルケルシュ」は、アツアツのさっぱりした白身魚のグリルにぴったりです。

ピルスナー

ボトルからそのまま直接飲んで暑い夏の日の喉の乾きを癒すのもよし、フレンチドレッシングと和えた新鮮な生野菜のサラダから、グリルしたお魚やチキンまで、様々な料理に合わせてもよし。万能選手のピルスナーですが、一番合うのはやはりホットドッグ。さらにザワークラウトとマスタードが入っていれば言うことなしです。あの有名アウトドア用品ブランドの食品部門「パタゴニア・プロビジョンズ」と「ドッグフィッシュヘッド」のコラボレーションから生まれた「カーンザ・ピルス・ペレニアル・グレインビール」は、入手が容易ではないものの、探し求めてみる価値のある1本です。香り高いレモンのアロマとナッツの香りがほんのり感じられる、環境にも優しいビールです。

ラガー

よりホップや香りが強いIPAの影に隠れて、クラフトビール界隈では取り残されてきた感があるラガー。しかし、素晴らしいラガーは何物にも代えがたい存在であることに間違いはなく、その美味しさに再び注目が集まっています。ラガーに合う料理といえば、ビーフやターキーのハンバーガー、スパイスがしっかり効いたタコス。「コナ・ブリューイング」の「ロングボード・アイランド・ラガー」は、とても飲みやすい至極の一本。優しくトーストした穀物をベースに、玄米のお菓子やネクタリン、レモンの花のハチミツがほのかに香る、スッキリ軽やかな仕上がりです。「2SP」の「デルコ・ラガー」は、アルコール度数こそ低めですが、濃厚かつクリーミーなバランスの取れた味わい。トーストしたナッツと煮詰めたハチミツの香りがモルトのボディ感を引き立てます。どちらもBBQにもってこいのビールです。

インディア・ペール・エール（IPA）

IPAといえば、BBQソースのレシピの数ほど世の中に溢れているように思われるかも知れませんが、ホップ感あふれる王道のウエスト・コースト・スタイルの中でも特に飛び抜けているのが、「ファイアストーン・ウォーカー」の「ユニオン・ジャック・IPA」です。大地を感じさせる素朴なボディにレモンオイルが香ばしく、またハチミツ味のシリアルを思わせる、誰も予想し得なかった（そして全く甘みを感じさせない）フィニッシュが特徴です。ポテトチップス、トルティーヤ、魚のフライなど、揚げ物全般、さらにドイツのソーセージであるブラートブルストやクミンが効いた料理とのペアリングも格別です。

サワーエール

蒸し暑い夏に飲むサワーエールは、冷たいプールに飛び込んだような爽快感がたまりません。「ネシャミニー・クリーク」の「サマー・ダラーズ・サワーエール・ウイズ・ブラッドオレンジ・アンド・シーソルト」は、最高の喉越しと鮮烈なシトラスの香りが特徴。トルティーヤ＆ワカモレから、ソードフィッシュのグリル、マヒマヒのトロピカルフルーツサルサ添えまで、どんな料理にもよく合います。

ロシアン・インペリアル・スタウト

パーフェクトなBBQを目指すなら、お肉屋さんで一番いい霜降りステーキを買い、グリルで焼いて、同じくらい芳醇なビールをペアリングするのも一つの方法です。そんな時は、「ノースコースト・ブリューイング」の「ラスプーチン・ロシアン・インペリアル・スタウト」がお薦め。ザクザクの麦芽クッキーが入ったチョコボール、トーストしたバニラ、エスプレッソを思わせる奥行きの深い味わいがお肉と相性バッチリです。荒く砕いたブルーチーズに美味しいベーコンとオニオンのジャムをトッピングしてグリルで焼いたハンバーガーにとてもよく合うので、機会があればぜひ作ってみてください！

樽熟成スタウト

上質なデザートビールを食後に楽しむというのも一興です。私が子どもの頃、家族でBBQをする時はいつも最後にドイツ風チョコレートケーキや、母が手作りしたザッハトルテを食べたものです。樽熟成のビールとペアリングしたことはありませんが、試してみたら美味しかったことでしょう。「ローク・ブリューイング」の「バーボンバレルエイジド・フレンチトースト・デビルドッグ・オートミールスタウト」は、甘いメープル、温かみのあるバニラ、キャラメル、そしてフレンチトーストのような香りがいつまでも続くフィニッシュが特徴です。ネーミングに偽りのない、素晴らしい味わいですが、それ自体をデザートとして楽しむことができるほど甘いビールだということは念頭に置いておいてください。チョコレートケーキはもちろん、ピーカンパイやバニラアイスクリームと合わせても至福のひとときが堪能できます。

この記事はFood & Wineのブライアン・フリードマンが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされています。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまで。