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“守り”だけじゃない。“攻め”の法務でサッポロの事業を加速させる サッポロビールで働く人の 「I・eye・愛」 vol.15 ―法務担当 山崎あずさ

    ――あなたは仕事やプライベートにどんな「アイ」を持っていますか? きっと誰しも強いこだわりや熱い想いを持っているのではないでしょうか。本企画では、サッポロビールで働く人に、「私はこんな職種(I)」で、「こんな視点(eye)」で仕事をしていて、「こんな想い(愛)」を持っている、といった3つの「アイ」を語ってもらいました。みなさんが普段飲むお酒をつくる人たちの思いとは。そこには意外な仕事とユニークな人たちがいました。

    連載第15回目は、法務部の山崎あずさに取材。サッポログループの多様な事業を支える彼女の姿に迫ります。

    はじめに…山崎あずさはこんな人

    ・旅館やホテルに泊まることが趣味。“いつか泊まってみたい”宿を一つずつ訪れて攻略している。

    ・ビールが大好き。家で少しだけ飲むときは、「SORACHI 1984」を選ぶのが最近の定番。

    ・5歳になる男の子のママ。息子が野球にはまり、最近は家族でキャッチボールを楽しんでいる。

    すべてのビジネスの“起点”を支える。
    サッポログループの多様な事業を守る法務担当

    ――現在所属している部署を教えてください。

    山崎:サッポロビール法務部の国内法務グループに所属しており、主に日本語の契約書の作成や確認を担当しています。

    私は2017年6月にキャリア入社でサッポロビールに入社しました。前職では不動産系の企業に勤めていたので、最初はサッポロ不動産開発への配属枠としての採用でした。入社直後は、恵比寿ガーデンプレイスの運営管理やイベント企画に携わっていましたね。

    その後、ずっと不動産関連の業務を続けていたこともあり、「少し違った仕事にも挑戦してみたい」と考えるようになりました。ちょうどそのタイミングで社内公募があり、法務部に応募して2020年4月から現在の部署に移りました。

    ――不動産業界から同じ不動産部門への転職は自然な流れですが、サッポロビールを選んだ理由は何だったのでしょうか?

    山崎:転職活動当時は不動産の仕事にこだわってはいませんでしたが、サッポログループはメーカーでありながら不動産事業も展開していますよね。それがユニークだと感じたんです。将来的に別の職種にチャレンジしたいと思ったときに、社内でのジョブチェンジがしやすそうだと思いました。あとは、「勤務地が恵比寿っていいな」という気持ちもありましたね(笑)。

    ――社内公募で法務部を選んだ理由は何ですか?

    山崎:法務のスキルを習得できれば、社会人としての基礎力を身につけることができると考えたからです。将来、どの部署で働くことになったとしても、きっと役立つだろうと思い、志望しました。

    また、不動産業界にいた頃から契約書に触れる機会が多かったですが、自分では読み込めているつもりでも、実際は理解しきれていないという課題をたびたび感じていました。そこで、法務の正しい知識を身につけたいと考えたのです。

    ――具体的な業務内容についても教えてください。

    山崎:取引先との契約締結に際して法務部が内容をチェックする「契約書審査」というフローがあり、私の主な業務はその契約書のレビューや作成です。サッポログループが扱う取引は本当に幅広くて、ビールの原材料購入・ITシステムの開発導入に関する契約・運送契約など、さまざまな案件が日々寄せられます。それらをメンバーで分担し、細かな確認や審査を行っています。

    他には、他部署の方々に向けた法務知識の勉強会の開催や、日々の業務で活用できるような法務知識の発信、「質問がよくあるQ&A」などの作成も行っています。

    ――そんな山崎さんの仕事は、一般のお客様にはどんな形で伝わるのでしょうか?

    山崎:私たちの仕事は直接表に見えるものではありません。しかし、どのようなビジネスであっても、契約書という土台がなければスタートできません。まさにすべてのビジネスの“起点”を支える、なくてはならない仕事だと思っています。

    ――法務部の雰囲気についても教えてください。

    山崎:とても個性的で、ユニークなメンバーが集まっているチームですね。営業などの他部署を経験してから異動してきた方もいれば、キャリア入社の方、ずっと法務畑の方もいて、さまざまな知識と経験を持つ人財が集まっていますよ。

    「社内の他部署は私にとってのお客様」。
    学びを続け、信頼に応える、法務の流儀

    ――仕事をする上で、大切にしている視点やこだわりはありますか?

    山崎:私自身、法学部出身ではないので異動当初は法務の専門用語を覚えるのに苦労しました。ですので、他部署の方とのやりとりでは、お互いの認識にズレが生じないように分かりやすい言葉で伝えることを意識しています。

    また、管理部門で働いているとお客様と直接関わる機会はあまり多くありません。そのため、社内の他部署の方々を自分にとってのお客様だと捉え、その先にいる取引先や最終的なお客様を意識して業務に取り組んでいます。

    事業部の皆さんが業務をスムーズに進められるよう全力でサポートして、「山崎さんに聞けば大丈夫」と信頼してもらえるように日々仕事に取り組んでいますね。

    ――法務部に異動されてから、勉強する機会も増えたのではないでしょうか。

    山崎:そうですね。法律の基本を知らなければ、契約書の問題点やリスクを判断することができないので、参考書で勉強したりベテランの先輩方に教えてもらったりして知識を深めていきました。

    また、ビジネス実務法務検定など法律系の資格を毎年取ることを目標にしています。もしかしたら、学生時代よりも大人になってからの方が熱心に勉強しているかもしれませんね。

    ――仕事を通じて成長を感じたエピソードや、大きな成果を得られた瞬間を教えてください。

    山崎:他部署と連携して取り組んだ大規模なプロジェクトが記憶に残っています。法務部に異動してから3年が経ち、ようやく仕事に慣れてきた頃から通常の契約書の確認業務だけでなく、会社全体で取り組むようなプロジェクトの法務サポートを担当させてもらえるようになりました。

    例えば、約2年前に行われた、とある事業と土地を売却する大きなプロジェクトでは、法務サポート担当としてアサインされました。チームでさまざまな課題をひとつずつ乗り越え、契約締結や引き渡しを完了したときは大きな達成感を覚えましたね。

    その後もさまざまなプロジェクトを担当していますが、案件ごとに適用される法律や考慮すべき点が変わるので、一つひとつの業務を通じて成長を感じています。

    ――ちなみに、山崎さんが仕事をする上でのモチベーションについても教えてください。

    山崎:やはり、周囲の方から感謝されることですね。「山崎さんに相談してよかった」「一緒に仕事ができてよかった」と言っていただけることが、何よりのやりがいです。法務部であれ、他の部署であれ、周囲に良い影響を与えられる人でありたいと常に考えています。

    ブレーキだけでなく、アクセルも。
    愛を原動力に、攻めの法務を

    ――担当されているお仕事に関して、大切にされている想いやスタンスを教えてください。

    山崎:「スピード感」と「法的な正確性」の両立を大切にしています。法務という仕事は、会社という組織において「ブレーキ」の役割を担う部署だと思っています。しかし、ブレーキを踏みすぎて事業そのものを停滞させてしまっては本末転倒です。ビジネスをスムーズに進めるために、正確さを保ちながらもいかに迅速に前へと進められるかが重要だと考えています。

    ――そうした意識を持つようになった出来事はありますか。

    山崎:私自身が不動産の企画業務を担当していた当時、「もっと早く契約書をチェックしてくれるとありがたいな」と感じることがたびたびありました。法務部として基本的な目安期間はあるものの、案件によってはどうしても急を要するものが出てきます。常に複数の案件を担当しているため、そのときの状況次第ではありますが、社内の事業部こそが私にとってのお客様というつもりで、できる限り事業部の皆さんの希望に応えられるよう努めています。

    事業部の皆さんの愛と情熱がこもったプロジェクトを、契約という形でしっかり守り、支えていく。それが私の役割であり、法務としての愛だと思っています。

    ――サッポロビールはどのような会社ですか? 山崎さんの視点から感じる魅力を教えてください。

    山崎:サッポロビールは、一言でいえば「愛にあふれた会社」だと思います。自社の商品が大好きで、一緒に働く仲間を大切にしている方がとても多いですね。人によってはやや愛社精神が強すぎると感じるかもしれませんが、世の中がどんどんドライになっている中で、これだけ自社の商品や会社を好きだと公言できることは貴重だと思います。

    また、「サッポロビールの人は穏やか」と社外の方から言われることがよくあるのですが、私個人としては、見た目は穏やかでも内面はパワフルな人が多いと感じています。中にはお酒が飲めない方もいて、多様な人が集まっている点もこの会社の面白いところです。どの方々にしても、根底にあるサッポロビールへの愛が原動力になっているのではないでしょうか。

    ――あまり知られていない、サッポロビールならではのユニークな文化はありますか?

    山崎:「ビールデー」といって、会社の中でビールを飲むイベントがあることですね。部署によって違いますが、年に1回は実施していて、全社向けのものもあります。転職組からすると「お店ではなくて会社でビールを飲むんだ! 会社によってはこんな文化があるのか!」と驚きました。

    ――サッポロビールのビジョンに「誰かの、いちばん星であれ」が掲げられていますが、今後仕事を通して実現したいことはありますか?

    山崎:先ほど、法務は「ブレーキ」の役割を担う部署だとお話しましたが、「アクセル」も使いこなせる法務担当者になりたいですね。法務という仕事は、法的なリスクを回避することが基本です。しかし、一歩進んだ考え方に「戦略法務」というものがあります。これは、法律の枠組みを味方につけ、企業の成長や利益に向けて法的にサポートする「攻めの法務」のことを言います。そのような戦略法務的な提案ができる人財になり、サッポロビールに貢献していきたいです。

    人員が限られる環境下ですが、AIなどの新しい技術も活用できる環境になっています。定型的な業務はAIに任せて効率化し、そこで生まれた時間を予防法務や戦略法務といった、より付加価値の高い領域に充てていきたいです。

    また、欲を言えば、誰かの「パーツモデル」のような存在になれたら嬉しいですね。ロールモデルという言葉がありますが、あえて一人の人物に縛られる必要はないと考えています。「Aさんのこの視点」や「Bさんのこの対応」といったように、それぞれの良い部分を集めて目標にするのも素敵ですよね。私の仕事への向き合い方や考え方が、誰かが理想とするパーツの一つとして参考にしてもらえるような、そんな存在になれたらいいなと思います。

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    プロフィール

    山崎あずさ
    新卒で不動産企業に勤務した後、2017年6月にキャリア入社でサッポロビールに入社。サッポロ不動産開発を担当。その後、社内公募制度で法務部に異動。現在はサッポロビール法務部にて契約書作成や審査業務、法務相談を担当している。

    クレジット
    Photograph_Keisuke Yasuda
    Text_ Nana Tabara
    Edit_Nana Tabara,Tenji Muto(amana)

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